旬の食べ物は栄養価が豊富?妊活中に食べたい秋の食材
公開日:2022年10月20日
記事監修:管理栄養士 松尾和美
暑い夏が終わり、少しずつ気温が落ち着いて秋らしい気候になってきました。日中も過ごしやすくなり嬉しいですね。妊活中は赤ちゃんを迎えるために、たっぷりの栄養を摂ることが大切です。せっかく食べるなら栄養が豊富な食材を摂りたいですよね。今回はこれから旬になる秋の食材の栄養価と、妊活中におすすめな理由について、管理栄養士が解説します。
旬の食材のメリット
旬の食材は栄養価が豊富
旬の時期に育ち収穫された食材は、栄養をたくさん蓄えています。日本食品標準成分表(2020年版)によりますと、例えばビタミンCの含有量について、ほうれん草では旬ではない夏の時期に採れたものに比べ、旬である冬の時期に採れたものは約3倍も含まれていることがわかっています。他にもカロテンの含有量については、トマトは7月収穫のものは11月収穫のものと比べると約2倍量が含まれており、にんじんも6月収穫のものは1月収穫のものと比べると、約2.5倍と多く含まれています。
旬の食材は味がおいしい
旬の時期に育ち収穫された食材は、栄養が豊富なだけでなく、味が濃くておいしいと言われています。味が濃くておいしいと食材そのものの味を楽しむことができるので、調味料も余分に使用しなくて済みます。結果として余分な塩分や糖分を減らすため、より健康的だと言えます。
旬の食材は値段が安価
旬の時期に育った食材は、たくさん獲れ、輸送費などもかかりづらいため、比較的安価で手に入れることができます。さらに旬の時期であれば、家庭栽培で野菜を育てることも比較的容易です。まとめますと、購入するにしても家庭栽培するにしても、旬の時期ですとお財布に優しいと言えますね。
旬の食材を食べることが妊活につながる?
旬の時期に育ち収穫された食材は、栄養価が高く、味がおいしく、お値段も比較的安価で買えるため、嬉しいことばかりということを前述しました。ぜひ毎日の食事に取り入れていきたいですよね。さて、ここでは秋が旬の食材について、具体的にご紹介します。鮭・さんま・栗・さつまいも・長芋・ぶどう・柿などが秋の食材です。
鮭
鮭は動物性たんぱく質の1つで、質の良い油である不飽和脂肪酸の1種、DHA・EPAが含まれています。肉類に含まれる脂質は飽和脂肪酸と言って、血管に入ると血液をドロドロにしやすい油であるのに対し、鮭に含まれるDHA・EPAは血液をサラサラにすることが期待できます。さらに、鮭のオレンジ色はアスタキサンチンと言って抗酸化力が強い栄養素から起因しており、卵子の老化予防におすすめです。同じく抗酸化力が強いビタミンA(レチノール)・ビタミンE・ビタミンCも含まれています。妊活中から積極的に摂りたい葉酸も含まれているため、まさに秋の妊活食材の王様と言えるのではないでしょうか?
栗
ご飯に入れて炊いても良し、甘く煮てお菓子に使用しても良しと、食事からおやつまで幅広い用途で大活躍の栗。栗には妊活中から摂りたい葉酸、お腹の調子を整えて老廃物を便として出してくれる食物繊維も豊富に含まれています。また、栗の渋皮にはタンニンと言う、抗酸化力を持つポリフェノールの1種も含まれているため、卵子の老化予防におすすめです。
長芋
長芋はにんにくに次いで免疫力を上げる食材としても有名です。生でそのまますり下ろして食べても良いですし、輪切りにして焼いて醤油で食べてもおいしく食べられます。食材のアレンジが幅広く、便利な食材です。妊活中はストレスを感じることも多く、ストレスによって免疫力が下がりやすいので、免疫力を上げる長芋を積極的に食べていただくと良いのではないでしょうか。
さつまいも
栗と同じく、ご飯に入れて炊いたり、甘く煮てお菓子にも使用できるため、食事からおやつまで幅広い用途で大活躍のさつまいも。さつまいもには食物繊維・ビタミンC・ビタミンEなどの栄養素が含まれています。ビタミンCやビタミンEは卵子の老化予防におすすめですし、風邪予防にも最適なので、これからますます冷え込む秋~冬にかけて、特に食べたい食材ですね。
柿
秋のフルーツの代表である柿。柿にはビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは卵子の老化予防におすすめです。さらに、さつまいもと同様に風邪予防にも最適なので、妊活中の風邪予防としてもぜひ食べたい食材です。
旬の食材は栄養価が高いだけではなく、味もおいしさがぎゅっと詰まっており、さらに安価で手に入ることが多く、メリットばかりです。妊活中は、赤ちゃんを迎えるためにできることの第一歩として、十分に栄養を摂ることが大切です。卵子を老化させないようにすること、また妊活中のストレスから体を守るためにも、抗酸化力のある食材を意識して摂れるとより良いですね。これからスーパーにもたくさん出回るので、ぜひ秋の妊活向け食材をゲットしてみてくださいね。
この記事の監修者:松尾和美
保有資格
・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者