公開日：2023年4月11日

記事監修：管理栄養士 松尾和美

マイナートラブルは妊娠中だけと思われがちですが、実は産後にもいくつかあります。その１つである抜け毛。産後の抜け毛は一時的であり、時間が経つと髪の毛は元のように戻りますが、それでも気になりますよね。今回は産後の抜け毛が起こる理由と、抜け毛が気になる時におすすめのレシピを３つご紹介します。

産後に髪が抜ける理由は？

産後の抜け毛は、ホルモンバランスが大きく影響します。受精から妊娠中にかけてはお腹の中で赤ちゃんを無事に育てるために、女性ホルモンの１つであるエストロゲンが増加します。このエストロゲンは髪の毛の生え変わりにも関わっていて、髪の毛の成長を促す働きがあります。いつもより毛量が増えたと感じたり、髪にツヤが出たと感じる方もいるようです。一方、産後にはエストロゲンが減少するため、髪の毛の成長が遅くなったり、抜け毛が増えたと感じてしまうのです。

産後の抜け毛が気になる時に摂りたい栄養素は？

産後の抜け毛は一時的とわかっていても、できるならケアしたいですよね。抜け毛が気になる時に、積極的に摂って欲しい栄養素をご紹介します。

たんぱく質

髪の原料と言えばたんぱく質。たんぱく質がないと、そもそも髪の毛を作ることができません。たんぱく質には動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の２種類あります。動物性たんぱく質は牛肉・豚肉・鶏肉・卵・乳製品・魚介類などに含まれています。植物性たんぱく質は豆腐・納豆などの大豆製品に含まれています。偏ることなくどちらもバランス良く摂ることが大切です。

ビタミンＢ６

髪の原料であるたんぱく質を摂った際に体に効率良く吸収させ、髪の毛へと変換するために必要なサポート役がビタミンＢ６です。ビタミンＢ６はレバー、しじみ・あさり・牡蠣・さんまなどの魚介類、海苔・わかめなどの海藻類、ごまなどに含まれます。

大豆イソフラボン

抜け毛にはエストロゲンという女性ホルモンが関係しているとお伝えしましたが、食べ物の中に含まれている成分で、このエストロゲンのような働きをするものがあります。それが大豆イソフラボンです。大豆イソフラボンはその名の通り、大豆製品に含まれています。具体的には豆腐・納豆・豆乳・大豆などです。

産後の抜け毛が気になる時に食べたいレシピ

ここでは産後の抜け毛が気になる時に、ここまでに解説した栄養素が摂れるレシピをご紹介します。

サーモンとごまのポキ丼

サーモンからたんぱく質を、アボカド・ごまからビタミンＢ６を摂ることができます。

【材料　２人分】
・サーモン ２００ｇ
・アボカド １個
・ごま 大さじ１
・醤油 大さじ１
・ご飯 ２杯

【作り方】
① サーモン、アボカドを一口大に切ります。
② ボウルに①と醤油を入れて混ぜます。
③ ②をご飯に乗せて、ごまをかけて完成です。

あさりの豆乳スープ

たんぱく質とビタミンＢ６を含むあさりと大豆イソフラボンを含む豆乳で、簡単なスープに仕上げました。

【材料　２人分】
・あさり １００ｇほど
・豆乳 ３００ｃｃ
・コンソメキューブ １個
・パセリ お好みで

【作り方】
① あさりは砂を抜いたものを使用します。
② 鍋に豆乳とコンソメキューブを入れ、あさりを煮立てます。この時、あさりの貝が開いていることを確認してください（閉じているものは食べないでください）。
③ お好みでパセリを飾り完成です。

牡蠣の佃煮

たんぱく質とビタミンＢ６を含む牡蠣を、佃煮に仕上げました。忙しい産後の保存食として、ぜひ活用していただきたい一品です。

【材料　２人分】
・牡蠣 ３００ｇほど
・生姜 １片
・酒 大さじ１
・砂糖 大さじ１
・醤油 大さじ１

【作り方】
① 牡蠣は洗って水気を拭いておきます。
② 生姜を細切りにします。
③ 鍋に②の生姜、酒・砂糖・醤油を入れて煮立たせアルコール分を飛ばします。
④ ③の中に牡蠣を入れて、水分がなくなるまで煮詰めて完成です。

 

今回は産後の抜け毛が起こる理由と、おすすめのレシピを３つご紹介しました。どれも１０分ほどで作れるものばかりなので、赤ちゃんが寝たタイミングなどでさっと作っておけると良いですね。牡蠣の佃煮は作り置きもできるのでおすすめです。とはいえ、産後は忙しく料理をする時間がない時もあると思います。そんな時はスーパーのお惣菜や缶詰なども利用して、しっかり食事を摂り、産後の髪のケアもできると良いですね。

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この記事の監修者：松尾和美