コラム

なんとなく不調?産後のホルモンバランスを整える食事

公開日:2023年5月24日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

無事に出産をして赤ちゃんとの新たな生活が始まったけど、なんとなく不調が続いている…。それを「産後だから仕方ない」とそのままにしていませんか?その不調は、ホルモンバランスを整えることで解決できるかもしれません。産後のホルモンバランスの乱れは、早い場合では1ヶ月程度で整いますが、長い場合は整うまで1年以上の時間を要することもあります。今回は、産後のなんとなく続いている不調を解消するために気をつけたい食事について、管理栄養士が解説します。

産後のホルモンバランスと体調の変化について

そもそも、産後のホルモンバランスとはどんな状態なのでしょうか?女性の体は、排卵期になるとエストロゲンというホルモンの分泌が増えます。この時に受精をして妊娠が成立すると、妊娠を維持するためにエストロゲンは分泌され続けます。しかし出産を終え授乳が始まると、このエストロゲンの分泌は急激に低下します。それにより、下記のような症状がでることがあります。

イライラ

産後の疲れが癒えぬまま24時間体制の育児が始まり、睡眠不足・疲労が溜まっているところに、さらにホルモンバランスの影響などで自律神経が乱れ、常に気が張っている状態になると、少しの事でもイライラしてしまいがちになります。

肌荒れ

女性ホルモンのエストロゲンは、綺麗な肌を作る働きがあります。エストロゲンが急に減少すると、ニキビ・乾燥・シワといった肌トラブルが起きやすくなります。

不眠

睡眠は様々なホルモンの分泌に関わっています。質の良い睡眠を取ることで疲労を回復させホルモンを安定させますが、反対にホルモンバランスの乱れは不眠を引き起こすこととなります。

他にも食欲増進・産後うつ(気分の落ち込み)・抜け毛などの原因になることがあり、全てホルモンバランスが影響しています。そこで、産後、特に授乳期に起きる不調を解消するために、エストロゲンを補えるような食事をすることが望ましいと言えます。

女性ホルモン様に働く食材とは?

エストロゲンそのものを増やすことは難しいですが、エストロゲンと似たような働きをする栄養素があります。それが大豆イソフラボンです。すなわち、産後のエストロゲンの急激な減少によって起きる症状を解消するためには、大豆イソフラボンが含まれる食材を積極的に摂ることが大切だと言えます。具体的には、納豆・豆乳・豆腐・おから・味噌・油揚げなど、大豆を原料として作られた食べ物です。

ホルモンバランスを整えるおすすめの食材と食べ方

大豆製品が産後のホルモンバランスを整えるのに良いとわかったけれど、よりおすすめの食べ方や食材の選び方はあるのでしょうか?具体的に食材別にご紹介します。

納豆

納豆は発酵食品ですので大豆イソフラボンの補給だけではなく、お腹の調子が気になる方に大変おすすめです。付属のタレに、糖類やそのほか添加物などが含まれることがあるため、裏面の原材料表示を確認して選んでいただくと良いですね。もしくは付属のタレは使用せず、自宅にあるポン酢や醤油で食べるとより添加物の摂取を抑えることができるでしょう。

豆乳

豆乳には調製豆乳と無調整豆乳があります。無調整豆乳は青臭くやや飲みづらいですが、調製豆乳と比較すると増粘剤や糖類などの添加物の含有量が少ないためおすすめです。ただし豆乳そのものが苦手な方は、調製豆乳やフレーバーがついたものや、コーヒーに混ぜたりすると飲みやすいかと思います。ぜひ色々アレンジして試してみてください。

味噌

味噌には米味噌・麦味噌・大豆味噌の3種類があります。一見、米味噌や麦味噌は大豆製品ではないの?と思われがちですが、米味噌は大豆に米麹を、麦味噌は大豆に麦麹をつけて作ったもので、基本的にどれも大豆を使用しています。結論、どの味噌でも大豆イソフラボンを摂ることができますので、お好みの味噌を見つけてみてください。

油揚げ

油揚げは油で既に揚げてありますが、その油が酸化していることが多く、酸化している油は体に良くないため、必ず湯抜きしてから食べるようにしてください。上から熱湯をかけるという方法が一般的ですが、熱湯で1分ほど煮てから水気をしっかりと切ると、より酸化した揚げ油が抜けるのでおすすめです。

 

産後の不調を感じた時、見直してみると良いものの1つが食事です。今回は産後に不調が起きやすい理由と、具体的におすすめの食材についてご紹介しました。大豆イソフラボンが含まれる食材は価格も高価でなく、コンビニでもスーパーでも購入することができるものばかりですので、ぜひ今日からの食事に取り入れてみてくださいね。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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