コラム

妊娠と血糖値の関係

 

妊娠と血糖値の関係

ママニック公式オンラインショップ/妊娠と血糖値の関係

妊娠中に血糖値が高くなると、お腹の赤ちゃんやお母さんの体にも負担がかかってしまうことがわかっています。血糖値は糖尿病の人だけが心配すればよいと思う人も多いのですが、妊娠すると糖尿病でない場合でも血糖値が高くなりやすいため、注意が必要です。

①「妊娠中は血糖値が上がりやすいって本当?」

妊娠するとホルモンの影響で、インスリンが十分働かなくなります。これは、胎盤から出るホルモンが影響していて、インスリンは十分に分泌されているのに、インスリンの働きが上手くいかない状態になってしまうからです 。また、インスリンを壊す働きの酵素が胎盤でできるともいわれています。そのため、体の血液中の糖が多くなってしまうのです。特に妊娠後期になると、血糖値を正常に保つために、インスリンの必要量も増えていき、高血糖になる場合があります。

妊娠中に血糖値が高くなってしまう糖代謝異常の診断基準として、おおまかに3つにわけられます。

1つ目は、妊娠中に血糖値が高くなることを発見し、発症したと考えられる妊娠糖尿病です。これは、糖尿病ほど重くなく、軽い糖代謝異常と考えられています。

2つ目は、糖尿病合併妊娠です。糖尿病を持病としており、妊娠した人のことを指します。糖尿病の合併症で、眼の病気である糖尿病網膜症がある場合も診断されます。

3つ目は、妊娠前から糖尿病の可能性がある人が妊娠して、糖代謝異常がみられる妊娠中の明らかな糖尿病です。 妊娠前から糖尿病であった人、妊娠中の糖代謝の変化によって引き起こされた糖代謝異常、妊娠中に1型糖尿病を発症している場合も含まれています。1型糖尿病とは、インスリンを出す膵臓のβ細胞が壊されてしまう病気です。インスリンはほとんど出なくなるため、インスリンを補う治療が必要になります。

ほとんどの場合、出産後には血糖値が標準に戻ることが多いのですが、妊娠糖尿病になると、将来的に糖尿病を発症する可能性が高いといわれています。 出産後に、再度診断を受ける必要がありますが、元の血糖値に戻っていても、食生活に注意しながら生活するようにしましょう。

②「血糖値を上がりにくくする!?GI値とは」

GIとは、血糖値上昇指数とされ、食品に含まれる糖質がどのくらい吸収されるかを示しています。糖の量が同じであっても、血糖値の上がり方は食品によって異なります。体に食べ物を摂り入れてから、2時間までの血液中の糖濃度を計ったものがGIで、GIの低い食品は血糖値が上がりにくいといわれています。2003年にWHO(世界保健機関)から過体重や肥満、2型糖尿病(インスリンが出にくい、効きにくいことで血糖値が高くなり、食べ過ぎや運動不足など生活習慣と関係があるといわれる糖尿病)発症リスクを、GIの低い食品が低減させる可能性があるという発表があり、注目されました。

グルコースを100とした場合、GI値が70以上の食品を高GI食品、55以下の食品を低GI食品としています。
低GI食品として、大豆、そば、さつまいも、きのこなど食物繊維が多い食材があげられます。高GI食品としては、食パン、白米、うどん、じゃがいもなどがあります。 高GI食品であるパンやご飯でも、ライ麦パン、玄米は低GI食品となりますので、雑穀入りのものを選ぶとよいでしょう。
低GI食品を食べることで、血糖値の上昇を穏やかにしてインスリンの分泌を抑えることから、食事に取り入れていくことで血糖値を上がりにくくするだけでなく、肥満の予防にもつながります。

③「食事や水分補給で気を付けるべきポイント」

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赤ちゃんの健やかな発育のために、血糖のコントロールは大切になります。妊娠中の血糖コントロールが上手くいかずに、放置してしまうと流産や奇形をもつ赤ちゃんが生まれるなど、赤ちゃんの発育に影響が出る可能性があるからです。
食事は、必要なエネルギー量にとどめ、栄養のバランスがとれる食事を食べるようにしましょう。お腹が空くからといって、好きなものを好きなだけ食べてしまうと、血糖値に影響を与えてしまいます。1日3食、食事時間がなるべく不規則にならないように注意しましょう。

つわりなどの体調の変化で食事を規則的に食べることが難しいときは、1日のエネルギー量を多く摂り過ぎないように、1日3食に加え10時・15時に間食を取り入れ、5食に分食して食べるなど工夫します。お母さんが肥満である場合や妊娠中に体重が増えすぎると、赤ちゃんが大きくなり過ぎる原因となります。適正な体重になるよう体重の増え方に注意しましょう。食事の工夫だけでは、血糖値をコントロールできない場合、必要であればインスリンの薬物療法を取り入れます。
妊娠中は、お母さんにも赤ちゃんにも水分が必要です。妊娠すると血液量が40%も増えるといわれ、赤ちゃんを守る羊水も水分からできていますので、こまめな水分補給が大切です。 のどの渇きを感じる前に、水分を摂るように心がけましょう。妊娠中はお腹が膀胱を圧迫して、トイレの回数が増えることから、水分を控えてしまいがちですが、1日1.5~2リットルを目安に水を飲むようにします。
冷たい飲み物は、体を冷やしてしまいますので、なるべく常温や温かい飲み物を選びましょう。糖分の多いジュース類やカフェイン入りの飲み物は避けましょう。カフェインによる利尿作用のため、水分が体から排出されてしまいます。水や、カフェインレスのお茶などがおすすめです。

妊娠中の血糖コントロールは大切です。血糖値が高いことがわかったら、食生活を見直し、適切な治療を受けましょう。出産後の血糖値も注意が必要です。自己判断せずに、治療を継続するようにしましょう。

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