妊娠中に鉄分が不足したらどうなるの?
公開日:2019年1月25日
鉄は吸収率が約8%ととても低いミネラルです。体調に問題がある時は鉄欠乏が原因であることが多いです。鉄は体内で再利用され、排泄される量は1日に1mg程度であるため、男性や閉経後の女性は鉄欠乏になることは少ないといわれています。ただし、月経がある女性、子宮筋腫、痔、歯ぐきなどからの出血がある人、成長期の子供は、鉄が不足しがちです。今回は、妊娠中の鉄不足について詳しく解説しましょう。
どうして妊娠中に鉄分が必要なの?
鉄分は血液に多く含まれています。 血液は、約45%を占める赤血球、白血球、血小板といった血球と、55%程度を占める液体である血漿からできています。
妊娠中は、赤ちゃんの健康のためにも、お母さんの血液量が増えます。このときヘモグロビンなどに比べて、液体である血漿が多く増えます。このとき、液体が増え、血液量は40~50%増えても、赤血球は20~30%程度しか増えず、それほど増えていないために、血液が薄くなることで鉄不足となります。また、赤ちゃんが鉄を必要とすることから、さらに鉄が不足しやすいといわれています。
妊娠後期は、さらに鉄の必要量が増えます。成人女性の一日に必要な鉄の推奨量は月経がある女性で10.5mgですが、妊娠初期、授乳期は+2.5mgに増え、妊娠中期、後期は+15.0mgもの鉄が必要になります。
妊娠中の鉄の必要量は、妊娠初期から授乳期まで多くなり、また、妊娠中期から後期は通常の2倍以上必要となります。 もともと体調が不安な妊婦さんであれば、赤ちゃんの成長とともに鉄不足が進行しやすい状態になるため、妊娠前から、バランスのよい食生活を心がけましょう。
妊娠中に鉄分が不足したら?
女性は生理もあるため、男性に比べて多くの鉄が必要です。若い女性の無理なダイエット、朝食を抜くなど不規則な食生活は、鉄不足を招いてしまいます。そのため、日ごろから食生活に気をつけることが大切です。
体調維持のためには、毎日の食事から鉄分をしっかり摂ることが大切になります。妊娠前から栄養のバランスを意識することが大切ですが、妊娠中や授乳中のときは、ママと赤ちゃんの健康のために特に鉄分を意識して取りましょう。鉄分は吸収率が低いため、欠乏しやすいミネラルです。鉄分だけではなく、ビタミンやミネラルなども一緒に摂るようにすることで鉄分の吸収率アップにもつながります。
鉄分が豊富に含まれるレシピをご紹介
鉄分を含む食材を利用して、積極的に食事に取り入れましょう。鉄分を多く含む食材は、レバー、牛もも赤身肉、あさり、ひじき、大豆、小松菜などがあります。
今回は、手軽に鉄分を摂取できるレシピをいくつかご紹介しますね。
小松菜とにんじん、えのきのごま和え
出典:栄養たっぷり!小松菜とにんじん、えのきのごま和え レシピ・作り方 by ゆゆゆゆうゆう|楽天レシピ
<材料>2人前
小松菜 1株
にんじん 2cm(太めのにんじん)
えのき 15g
すりごま 大さじ1
しょうゆ 小さじ1
めんつゆ 大さじ1
<作り方>
① 小松菜は4㎝ぐらいに切る。にんじんは細切りに。えのきは石づきをとり半分に切る。
② お湯を沸かし、にんじんを先に入れ、小松菜、えのきの順に入れ、20秒ほど経ったらざるにあげて水で流す。
③ 水分をよくしぼる。しょうゆ、めんつゆ、すりごまを入れ和えたら出来上がりです。
あさりご飯
出典:水煮缶で絶品!あさりご飯 レシピ・作り方 by しゅうくりいむ。|楽天レシピ
<材料>4人分
米 3合
あさりの水煮缶 1缶(180g)
酒 大さじ3
しょうゆ 大さじ3
しょうが 1かけ
小ねぎ 2本
<作り方>
① 米はといでざるに上げ、水けをきる。
② あさりは缶汁ごとボウルにあける。しょうがはせん切りにする。小ねぎは小口切りにする。
③ 炊飯器に米・あさりの缶汁・酒・しょうゆを入れたら、水を3合の目盛りまで注ぎ入れる。
④ あさりを加えて底から大きく混ぜ合わせ、普通に炊き上げる。
⑤ 炊き上がったら10分ほど蒸らし、しょうがと小ねぎを入れて全体を混ぜ合せる。器に盛って出来上がり。
いかがでしたか。他にも鉄分を摂れる食材はありますので、毎日1品でも鉄分を意識したお料理を心がけてみてくださいね。日ごろの食事を見直して、バランスよく食べるようにしましょう。