授乳中のママにおすすめ!時短な食事や間食の摂り方
公開日:2022年4月16日
記事監修:管理栄養士 松尾和美
産後、食べても食べてもお腹が空く!そう感じているママは実はとても多いです。授乳にはエネルギーがたくさん必要なこと、またホルモンの影響もあります。でもだからと言って、甘いお菓子や脂っこいものばかり食べていてはママにも赤ちゃんにも良くありません。今回は忙しい産後ママだからこそ実践して欲しい、授乳中の食事や間食の摂り方について管理栄養士がご紹介します。
産後に食べても食べてもお腹が空く原因は?
冒頭でもお話ししましたが、産後は食べても食べてもお腹が空くという状況が続きます。原因は産後一時的に満腹ホルモンと呼ばれる、食欲を調整する働きのあるレプチンの分泌が減ることや、母体の回復に栄養が必要な上、母乳で育てているとさらに栄養が必要で、授乳中のママは妊娠していない女性よりも+350kcalが必要だと言われています。
赤ちゃんは1日で約700〜1000mlほどの母乳を飲むため、その母乳を作るための栄養はもちろんのこと、母体の回復に向けて栄養をしっかり摂る必要があります。母乳は100mlあたり約66kcalですので、1日700mlの母乳を与えるママは、母乳の分だけでも約460kcal消費します。
個人差はありますが、授乳中のママは上記の件から1日あたり2500kcal程度の食事をする必要があるとわかります。
理想的な3食の食事と間食の摂り方
母乳はママの血液を原料にして作られているため、授乳をするとママの血液が消費されます。そこで食事と間食でバランス良くしっかりと栄養を摂る必要があります。1食でたくさん食べるより、間食を取り入れ、何回かに分けて授乳の前後にちょこちょこ食べる方がおすすめです。胃での消化や腸での吸収も滞りにくくなります。理想としては、1日3食(朝・昼・夕)以外に授乳の前後に3〜5回ほど間食をして、トータルで栄養を摂ることです。
毎食、定食屋さんのようなバランスの良い食事ができれば良いのですが、慣れない赤ちゃんのお世話に加えて、授乳をするとそれだけでママはクタクタになります。作るのも大変で、産後はなかなか座ってゆっくり食事をするということも難しいのが現実だと思いますので、効率的に栄養を摂るポイントをお伝えします。
例えば、朝忙しくどうしても食べられないようであれば、野菜とフルーツと牛乳や豆乳を混ぜるだけのスムージーを飲み、ビタミンやミネラル、たんぱく質を摂りましょう。朝スムージーを作る余裕がない時は、一気にたくさん作って冷凍でも良いですし、砂糖不使用の野菜ジュース、プロテインなどでも良いです。
昼は活動時間なので、お腹が最も空く時間です。赤ちゃんのお世話で慌ただしいと、おにぎりだけパスタだけなど炭水化物の一品料理になりがちですが、お昼にお肉などのボリュームのあるたんぱく質系をしっかり食べられると、とても良いです。この時、冷凍ハンバーグや冷凍ミートボールなどを活用すると、温めるだけですぐに食べられます。また、添えのサラダは包丁を使わずに手でちぎるか、キッチンバサミを使ってパパッと作れるようにすると、洗い物の手間も減りますし、たんぱく質+野菜でバランスがより良くなります。
夕は比較的消化能力が落ちてくるので、たんぱく質のメニューでもあっさりとした卵や魚料理がおすすめです。とはいえ、赤ちゃんの入浴や寝かしつけなどもあり、丁寧に料理を作る余裕がないと思いますので、まとめてゆで卵を作り出汁醤油に浸けておく醤油漬け卵を常備しておく、ツナ、サバなど缶詰を活用する、時にはコンビニの焼き鮭などパックに入ったもので温めるだけのお惣菜を活用するなど『手抜き&時短だけど、あっさりたんぱく質がしっかりと摂れる』ことをテーマに食事をしてください。
産後の間食の選び方
間食を選ぶ注意点として、母乳がつまる原因と言われているクリーム系のものや、血流を悪くする冷やすものは避けてください。また、少量でしたら問題ありませんが、カフェインを摂りすぎると母乳から移行したカフェインで赤ちゃんに影響を与える可能性もあること、またママの体も冷やしやすいため、コーヒーや緑茶などカフェインの過剰摂取は注意が必要です。
甘いものが食べたい時は、干し芋・ドライフルーツなどの自然な甘みを活かしたものがおすすめです。これらは食物繊維が豊富で便通が気になる時にも良い上に、油を使わない間食なので母乳がつまりやすくなる可能性は低いので安心です。
また、チーズ、れんこんやにんじんなどの野菜をそのまま揚げた野菜チップス、たんぱく質に加えてカルシウムも摂れる小魚、たんぱく質が摂れて且つ噛むことで満腹感が得られるスルメなどもおすすめです。他には乳酸菌が摂れるヨーグルトにはちみつを足したものは、便通や美容が気になるママに◎。オートミールやフルーツを足すとさらに満足感が出ます。
冷凍食品やお惣菜、簡単な作り置きなどを活用して、時短でバランスの良い食事を摂りつつ、市販のものでも健康的な間食をうまく組み合わせて、産後の体と赤ちゃんに優しい食生活を目指しましょう。
この記事の監修者:松尾和美
保有資格
・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者