コラム

夏の妊活~暑さに負けない妊活対策!食事の選び方~

公開日:2022年7月27日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

梅雨が明け、いよいよ夏本番です。毎日とても暑いですね。夏はつい、キンキンに冷えた飲み物や口当たりの良い冷えた食べ物、素うどんのようなつるっと食べやすいものを選びがちですよね。しかし、妊活中の皆さんには気をつけていただきたいことがあります。それは〈冷え〉と〈栄養の偏り〉です。冷たいものはもちろん体が冷えますが、栄養の偏りや栄養不足でも冷えにつながってしまうこともあります。今回は夏の妊活対策として、体を冷やさないための食事や飲み物の選び方を解説します。

妊活中の“体を冷やさない”食事のポイント

栄養の偏りをなくす

①麺類にはたんぱく質源を必ず1品追加する
夏になると食べやすい素うどんやそうめんなどが人気メニューとなりますが、うどんやそうめんのみでは炭水化物がほとんどで、その他の栄養が摂れず、栄養バランスが偏りがちです。動物性たんぱく質は筋肉・血液・ホルモンなどの原料であり、これらがきちんと作れないと、体が冷えたり妊活以前に不調になってしまいます。
そこで、肉(牛肉や豚肉など)や卵などのたんぱく質類を、必ず1品はトッピングするくせをつけましょう。ネギやのりなどの栄養豊富な薬味を、たっぷりトッピングするのがおすすめです。また、おくらや長芋、海藻などのネバネバ系のトッピングも、夏期には特にぴったりです。

②甘い飲み物の代わりにプロテインドリンクがおすすめ
冷たくて甘いコンビニや自販機の飲料を、つい毎日飲んでしまうという方もいるかもしれません。そんな方は、プロテインドリンクに置き換えてみるのはいかがでしょうか?甘い飲料には、予想以上に砂糖が入っています。低カロリー、低糖質なら大丈夫。と思うかもしれませんが、実はこのように書いてある飲料は人工甘味料を使用していることが多く、太りにくいというメリットはあるものの、飲み続けると腸内細菌叢を変化させて、血糖値のコントロールがしづらくなるというデメリットがあります。妊活中の方にはたっぷり砂糖が入った甘い飲料も、人工甘味料使用の飲料もあまりおすすめできません。その点プロテインドリンクなら、たんぱく質はもちろん、糖質や脂質のバランスも良く、ビタミンやミネラルも総合的に入っているものが多いため、健康的です。

物理的に冷やさない

①飲み物は氷を抜く
暑い夏の時期は、氷入りのキンキンに冷えた飲み物が美味しく感じられますよね。しかし5〜10℃以下の飲み物は、深部体温(腸などの内部の温度)をも下げてしまうと言われているので、冷たい飲み物を飲むときは「氷なし」でオーダーすることをおすすめします。子宮の温度を実際に計測するのは難しいですが、腸が冷えていると聞けば、その近くに位置する子宮の温度も下がっているのではないか…?と予想できますね。ただし近年、気温の上昇に伴い熱中症のリスクが上がっているため、熱中症予防としては5〜10℃の冷たい飲み物を飲むことが推奨されていますので、外に長くいるとき、家の中でも喉が渇いたなと感じたら、無理をせず冷たいものを飲んでください。

②夏野菜は体の熱を冷ます働きがあるため温めて食べる
一般的には生でそのまま食べることのできる夏野菜、トマト・きゅうり・レタスなどは体の内側から熱を冷ます働きがあります。そこで、生で食べられる野菜であっても、加熱して食べていただくことをおすすめします。例えばトマトならばミネストローネ、ミートソースなどの加熱する料理にアレンジし、きゅうりは中華風に炒める、レタスはスープの具材に使用していただくなどです。

③熱帯地方で摂れる食材も温めて食べる・控える
バナナやコーヒーなど熱帯地方で摂れる食材は、②の夏野菜と同様に体の中から熱を冷ます働きがあります。どうしても食べたいときは、バナナは焼きバナナにする、マフィンなど焼き菓子に使う、コーヒーはアイスではなくホットで飲むなどをおすすめします。そもそも普段からコーヒーを飲みすぎている人や、生理痛が重い人は、カフェインを摂りすぎている場合があります。これを機に、コーヒーの量を見直す・ノンカフェイン飲料にするなどはいかがでしょうか。

妊活中は夏バテしないように体力をつける食事が大切

妊活の基本は、母体が元気であることです。夏バテをしないためにはどのような食事が良いか?を解説します。

適度な塩気は必要、1日1杯味噌汁を飲もう

夏バテには様々な症状がありますが、夏は汗をかきすぎて、体内に必要なナトリウムなどのミネラルが、多く排出されてしまうことが懸念されます。そこで、出汁150mlあたり味噌大さじ1/2ほどになるような目安(塩分濃度0.8%)で、味噌汁を作って飲んでいただくと、適切な塩分(ナトリウム)が摂れるのでおすすめです。豆腐やわかめだけではなく、野菜+牛肉や豚肉、鶏ささみ・鶏団子などのたんぱく質食材を入れて具たくさん汁にすると、必要な食材がしっかり1杯で摂れます。牛乳や豆乳を少し足してみるとまろやかさが加わり、さらにたんぱく質も摂れるので、ぜひアレンジもしてみてくださいね。夏バテ予防には1日1杯の味噌汁を飲む習慣をつけましょう。

アイスを食べすぎないように、食べるならヨーグルトアイス

夏はいろいろなアイスクリームが目につき、食べたくなりますね。たまに食べる分には問題ありませんが、気づけば毎日アイスを食べることが習慣になってはいませんか?もし毎日アイスを食べたいのであれば、ヨーグルトを凍らせて食べるとさっぱりアイス風になります。特に最近は高たんぱく質のヨーグルトがあるため、妊活中ならば高たんぱく質ヨーグルトのアイス風がおすすめです。フルーツを混ぜて凍らせておくと、美味しいデザートになりますよ。

 

夏の妊活は暑さや体調・体力との勝負でもあるため、様々な点で気を遣いますが、工夫次第でより健康的に過ごすことができます。今回ご提案したことを、全部すぐに生活に取り入れることは難しいかもしれません。しかし、できそうなことを1つずつ実践してみてはいかがでしょうか?暑い日が続きますが、夏を元気に乗り切りましょう!

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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