妊活中の方は必見!妊娠体質を作る朝食の選び方
公開日:2022年12月21日
記事監修:管理栄養士 松尾和美
今回のテーマは、妊活中の方必見の『朝食の選び方』についてです。そもそも朝食を食べた方が良いの?朝食を食べるとしたらどんなメニューがOKで、逆にどんなメニューがNGなの?など、気になることがたくさんあると思います。具体的にOK、NGな例を挙げ、妊活中の皆さんに知っておいてほしい朝食の選び方を解説します。
朝食の役割とは?
朝は忙しくて、朝食を食べていないという方も多いのではないでしょうか?そもそも私たちにとって、朝食はどのような意味があるのかご存知ですか?ここでは朝食がもたらすメリットについてピックアップしました。
体のエンジンをかける
私たちが朝起きてから夜眠るまで活動しようとする時、車で言ういわゆるエンジンを朝かける必要があります。そのエンジンをかけるキーとなるのが『朝食』です。夜間食べず飲まずの空っぽの胃に、水分、糖質(パンや米)、ビタミン・ミネラル(野菜、果物)、そしてたんぱく質(卵や乳製品など)などが入ることで、体のエネルギーとなります。これをきっかけに私たちの体は朝が来たと認識し、エンジンがかかります。
一日の血糖値を安定させる
仮に朝食を抜いて空腹のまま昼食を迎えた場合、どうなるでしょうか?空腹の時間が長ければ長いほど、体が飢餓状態だ!と思ってしまうため、次の食事で栄養をたくさん吸収しようとし、本来よりも脂質や糖質を吸収しやすい体になります。これが血糖値の乱高下を引き起こしてしまうのです。血糖値が乱れると自律神経が乱れ、体のだるさなども感じやすくなりますし、卵子の老化につながってしまう可能性もあります。朝食をきちんと食べることで空腹時に起きやすくなる低血糖状態を防ぎ、血糖値を安定させることができます。
妊活におすすめできない朝食の例
まず朝食のNG例からみていきましょう。
水分だけ
モーニングコーヒーと言われるように、朝と言えばコーヒー!と決めている方も多いと思います。しかし、朝食にコーヒーだけなど水分のみというのは、栄養学的に妊活中の方におすすめできません。コーヒー、白湯など水分だけですと、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、糖質など様々な栄養素が不足してしまうので、他の栄養素もバランス良く摂るのが理想です。
特にコーヒーは、熱帯地方で採れるため体の熱を冷ます働きがあります。何か食事と一緒に飲み物を飲む時も、茶葉が発酵されているため体を冷やさない紅茶や、たんぽぽの根を原料にしたたんぽぽコーヒー(ノンカフェイン)などがおすすめです。
菓子パンだけ
菓子パンには糖質が含まれますが、たんぱく質、ミネラル、ビタミンなどは含まれません。甘すぎる菓子パン、すなわち過剰な糖質摂取は血糖値の乱高下を招いてしまいます。栄養がないのにカロリーが高い食べ物のことを「エンプティーカロリー(空っぽのカロリー)」と言いますが、まさに菓子パンはその例だと言えます。パンでも具材が挟まっていて、たんぱく質や野菜も摂れるものを選ぶことが理想です。
サラダだけ
朝はサラダだけ、スムージーだけ、の女性も多いですよね。ビタミンやミネラルが含まれているので一見良さそうですが、たんぱく質や糖質が不足しています。また、夏に採れるトマト、レタス、キュウリなどは体の熱を冷ます働きがあるため、妊活中の方がたくさん朝から摂ることはあまりおすすめできません。食べるなら同じサラダでも、たんぱく質のものと組み合わせ、にんじん、じゃがいも、玉ねぎなどの根菜類などを選ぶと、体を冷やさないためおすすめです。
管理栄養士おすすめの妊活向き朝食とは?
和食<卵かけご飯と海苔と味噌汁>
妊活中の朝食は、いつもパン派な方でも和食を選んでいただきたいです。おすすめは、卵かけご飯に海苔と味噌汁の組み合わせです。卵かけご飯には、ご飯の糖質と卵のたんぱく質が含まれます。卵は妊活に必要な栄養素がたっぷりと含まれているため、意識して摂りたい食材です。また、海苔には妊活に欠かせないミネラルである、亜鉛が含まれます。味噌汁に入れる具材でおすすめなのは、良質なたんぱく質源である豆腐、海藻類の中でもミネラルが豊富なわかめ、体を温めるかぼちゃ・にんじん・玉ねぎ・ごぼうなどの冬に採れる野菜類です。他にも油揚げなどのたんぱく質源も、たっぷり入れることがおすすめです。朝作るのはなかなか難しいので、夜ご飯に朝の分も作っておくと良いですね。
卵かけご飯の他にも納豆ご飯もおすすめです。ご飯の糖質と納豆のたんぱく質が含まれます。また納豆は発酵食品で善玉菌を含むため、おなかの調子が気になる方にぴったりです。
洋食<サンドイッチと野菜スープ>
どうしてもパン派の人におすすめの朝食は、卵・ハム・チーズ・サラダチキンなどたんぱく質源を挟んだサンドイッチです。併せて野菜スープを一緒に飲んでいただくと、バランスが良くおすすめです。スープに入れる野菜は、にんじん・じゃがいも・玉ねぎなど根菜類ですと、体を温めてくれるのでよりおすすめです。また、大豆やひよこ豆など入れても栄養価がアップし、美味しいですよね。
サンドイッチがない場合は、具材の挟まっていないパンとハムエッグなど、たんぱく質の摂れるものを組み合わせられると良いですね。
妊活中の朝食について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?朝食を食べることは大切だとわかったけれども、それでも忙しかったり、食欲がない時もあるかと思います。そのような時は、たんぱく質源+糖質源になるものだけでも食べていただくと良いです。例えばはちみつ入りのヨーグルト、プロテイン飲料などです。たんぱく質+糖質で体のエンジンをかけ、卵子やホルモンの原料となる栄養素を補うことができます。ビタミンやミネラル類はサプリメントに頼るのもおすすめです。朝食を見直し、妊娠体質を作りましょう。
この記事の監修者:松尾和美
保有資格
・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者