コラム

気にしてる?妊活中の油の摂り方について

公開日:2023年6月21日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

現在妊活中の方もこれから取り組もうかな?と考えている方も、油の摂り方に気をつけていますか?一概に油、と言ってもさまざまな種類があります。また、その種類によってもおすすめの摂り方が異なります。今回は妊活中に意識したい油の摂り方と、おすすめの油の種類や逆に避けたい種類について、管理栄養士が解説します。

そもそも油にはどんなものがあるの?

私たちが普段口にする油はどんなものがあるでしょうか?オリーブ油、マーガリン、バター、ラードなど、いろんなものが浮かびますよね。さまざまな種類の油がありますが、これらを大きく2種類に分けることができます。1つは飽和脂肪酸、もう1つは不飽和脂肪酸です。今回はこの2種類の油について、具体的な食材を挙げてご説明します。

飽和脂肪酸

見分け方として、常温の状態でも固まっているのが飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸にはパーム油・ヤシ油・牛脂・ラード(豚脂)・バターなどがあります。バターは冷蔵庫から出して常温で置いておいても、柔らかくはなりますが形を保ったままですよね。牛脂は肉を焼くときに使用することが多いと思いますが、熱い鉄板の上に乗せてようやく溶け始めますね。

不飽和脂肪酸

見分け方として、常温の状態で液体なのが不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸にはオリーブ油・キャノーラ油・調合サラダ油・紅花油・ひまわり油・コーン油・ごま油・しそ油・えごま油・種実類、そしてマグロ脂身・マダイ・ブリ・サバ・ウナギ・サンマ・サワラなど、魚介類に含まれている油などがあります。

妊活中に避けたい油とは?

ここでは妊活中に摂りすぎない方が良い油について解説します。妊活中に避けたい油とはどんなものがあるでしょうか?それはズバリ、飽和脂肪酸です。
上記でご説明しましたが、パーム油・ヤシ油・牛脂・ラード(豚脂)・バターなど、常温で固まっている性質のある油です。牛の平熱は38℃、豚の平熱は39℃と言われていて、それらの体内ではサラサラと流れている油が、平熱36℃台の私たち人間の体の中に入るとどうなるか分かりますか?ラーメンを食べた後の残り汁に、冷めると白っぽい油(背脂)が浮いてくる状態を想像してください。これが私たち人間の血管の中で起きるのです。私たち人間の体温よりも高い牛や豚の体の中で流れている油は、私たちの体内では血液の中で固まりやすく、いわゆる血液ドロドロの状態になりやすいと言えます。妊活中に大切なのは血液循環が良くて、赤ちゃんを育てる子宮に十分に血液が流れていくことです。しかし血液がドロドロになり流れが悪くなると、子宮にも血液が届きにくくなります。こういった理由から、飽和脂肪酸は妊活中はもちろん、日々の食事の中で摂りすぎないようにしましょう。

妊活中におすすめの油が摂れる食材とは?

一方で、摂れば摂るほど血液がサラサラになることが期待できる油もあります。まさに妊活中に摂りたい油です。その油とは不飽和脂肪酸の中でも、しそ油・えごま油、そしてマグロ脂身・マダイ・ブリ・サバ・ウナギ・サンマ・サワラなど、魚介類に含まれている油です。
ただし摂る際に注意が必要です。しそ油やえごま油は熱に弱く、また酸素に触れるとすぐに傷んでしまいます。これを酸化と言います。酸化した油は体に良くないため、これらは揚げ物など加熱調理に使うのではなく、基本的に野菜にかけるドレッシングなど、生の状態で使用してください。また、量の多いものを購入すると使い切るまでに酸素に触れる機会が多くなり、その分傷みやすくなってしまいます。そこで少量のタイプを選び、蓋を開けっぱなしにしたり、直射日光に当たるところで保管したりすることは避けましょう。
魚についても、刺身など生で食べられるものは生で食べていただくと、より新鮮な油を摂ることができますが、すぐにでも妊娠の可能性がある場合は食中毒を避けるため、加熱していただく方が良いですね。なお、加熱調理をするとしても、長時間油で揚げる揚げ物よりも、焼いたり蒸していただく方が、魚に含まれる油が傷みにくいのでおすすめです。

体に良い油を極力生で食べることで、血液がサラサラになることが期待でき、最終的には妊娠しやすい体づくりに繋がると言えます。

 

今回は現在妊活真っ最中の方にも、これから妊活を始める方にも、ぜひ知っていただきたい油のお話をしました。これを機に身近なスーパーやコンビニでの食材選びや油選びを意識していただき、毎日の食事にうまく取り入れて、妊活成功へと繋げてくださいね。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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