コラム

夏の水分補給。妊娠中に気をつけたい飲み物の選び方

公開日:2023年7月19日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

妊娠していることがわかったら、まず食生活を改善する方が多いでしょう。妊娠中の食生活で気をつけておきたいことはたくさんありますが、今回は飲み物についてご紹介します。これからより暑くなり、水分補給がとても大切になるので、ぜひ参考にしてくださいね。

妊娠中の水分補給はとても大切です!

今年も暑い夏がやってきました。妊娠中はいつも以上に水分補給を意識しましょう。妊娠中に水分が不足すると、むくみや頭痛、便秘などのマイナートラブルが起きやすくなったり、さらには尿路感染症、血栓症などが起こるリスクがあります。水分をしっかり摂っていると、これらを防げる可能性が高くなります。血液量や脂肪量が増える妊娠中は基礎体温が上昇し、新陳代謝も活発になっていることで、いつも以上に発汗しやすく水分が失われるため、十分な量をこまめに摂る必要があります。目安は1日1.5~2リットルほどです。しかし、慣れていない方が毎日水ばかり飲もうとすると、ストレスが溜まってしまいます。そこで、水以外にも飲んでも大丈夫な飲み物、避けたい飲み物をご紹介します。

妊娠中にNGの飲み物とは?

まず先に、妊娠中に避けるべき飲み物についてご紹介します。ご存じのように妊娠中は、お母さんが摂った栄養が胎盤を通しておなかの赤ちゃんに送られていきます。つまり食べ物と同様に、飲み物も赤ちゃんの発育に関わったり、飲み物によっては母体が敏感に反応するものがあるのです。
必ず避けるべきはアルコールです。ビール・カクテル・焼酎などのアルコール飲料は、全てNGです。一般的に、妊娠に気づく頃にはすでに妊娠2ヶ月ごろになっているため、妊娠の可能性がある方や妊娠を希望する方は、基本的にアルコール飲料は控えるようにしてくださいね。
次に、必ずNGではありませんが、妊娠中に飲む量を気にしていただきたいものとして、コーヒー・紅茶・緑茶・エナジードリンク・コーラなどの、カフェインを含んだ飲料があります。一般的に非妊娠状態の健康な成人であれば、コーヒー・紅茶を飲んだ後、すみやかにカフェインが体内に吸収されます。その後カフェインは血液に乗って体を巡り、約2~3時間後に体の外へ排出されると言われています。しかし妊娠中の場合、カフェインが体内にとどまる時間は健康な成人に比べると長くなるため、注意が必要です。WHO(世界保健機関)によりますと、カフェインの赤ちゃんへの影響はまだ確定していないとしつつも、妊娠中のコーヒーは1日3~4杯までと規定されています。英国食品基準庁では、妊娠中のカフェイン摂取が出生時の低体重の原因になるため、WHOよりも厳しい基準で、コーヒーは1日2杯までと定めています。どうしても飲みたい場合は、量をしっかり決めて飲み過ぎないようにしましょう。

妊娠中におすすめの飲み物

妊娠中におすすめの飲み物は、白湯・麦茶・たんぽぽコーヒー・一部のハーブティーなどです。これらはノンカフェインで常温でもおいしくいただけるものばかりです。氷を入れて一気に飲むのではなく、常温でゆっくり飲むようにしましょう。お茶の中でも緑茶や玉露はカフェインが多く、実はほうじ茶にもカフェインは含まれていますが、麦茶にはカフェインは含まれません。さらにミネラルも摂ることができるため、これからの暑い夏にぴったりの飲み物です。また、たんぽぽの根を原料に作られた通称たんぽぽコーヒーは、見た目も味もまるでコーヒーのようですが、カフェインは一切入っていないため、妊娠中にコーヒーが飲みたい方におすすめです。体を温める働きもあるため、冷え性の方には特に飲んでいただきたい飲み物です。ハーブティーですと、カモミールティーはリラックス作用があるため、妊娠中に眠りが浅いときなどに特におすすめです。豆乳や牛乳で割ると、ミルクティー風になり飲みやすくなります。比較的つわり中でも飲みやすいルイボスティーは、ビタミンCが豊富で酸味のあるハーブティーです。ただしポリフェノールが豊富なので、飲み過ぎには注意してください。なおハーブティーの中でも、ラズベリーリーフやローズマリー・レモングラス・マテ茶などは、子宮を収縮させてしまうため、おすすめできませんので注意しましょう。

 

妊娠中の飲み物について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?血液は毎日摂取する水分から作られるため、妊娠中は良質な水分の補給が欠かせません。水分不足になりやすい夏ですが、妊娠中はいつも以上に意識して補給するようにしましょう。今回ご紹介したおすすめの飲み物をこまめに摂っていただき、暑い夏を乗り越えましょう。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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