コラム

妊活中夫婦で摂りたい!管理栄養士おすすめ秋の食材

公開日:2023年8月23日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

まだまだ暑い日が続いていますが、朝や夕方はやや涼しくなり、もう少しで秋がやってきます。今回は、妊活を意識したら夫婦で特に摂っていただきたい、「ビタミンC・ビタミンE・亜鉛」について、そしてその栄養素が含まれるおすすめの秋の食材について、管理栄養士がご紹介します。

旬の食材を食べるメリットについて

今までのコラムでもお伝えしてきましたが、そもそも旬の食材がおすすめである理由は、①栄養価が高い②味が濃く美味しい③手に入れやすい価格、の3点です。

①については、野菜の種類によっては旬に採れたものは、それ以外の約3倍も栄養価が高いというデータがあります。
②については、旬の野菜は糖度が高く甘味があり、塩やドレッシングなど外からの味をつけなくても食べやすく美味しいと言われています。
③については、市場に出回る量が多いほど手に入れやすい価格になるというのが一般的で、物価高騰が叫ばれる昨今では気になるポイントかと思います。

こういった理由から、やはり季節のものを食べるというのが、総合的に私たち人間にとっておすすめなのです。

妊活を意識したら摂りたい栄養素とは?

では、妊活を意識したら積極的に摂っていただきたい栄養素としてご紹介した、「ビタミンC・ビタミンE・亜鉛」について順に解説します。

ビタミンC

私たちは食物を食べて栄養素を体内へ取り込みます。その取り込んだ栄養素を燃やして、体を動かすエネルギーを作ります。このときにできるのが活性酸素と呼ばれるものです。活性酸素は通常ならば体の中で除去されるのですが、あまりに過剰に産生されると除去しきれずに余ってしまいます。これを「酸化ストレス」と呼びます。酸化ストレスは、私たちの体、そして卵子や精子までをも傷つけます。卵子や精子の老化は妊娠できる確率の低下を引き起こす可能性があります。このような理由で、酸化ストレスを減らすことが期待できるビタミンCを、妊活中は積極的に摂りたいです。日本人の食事摂取基準(2020年度版)より、ビタミンCの推奨量は、18歳以上の男女ともに1日あたり100mgです。

ビタミンE

ビタミンEはビタミンCと同様に抗酸化作用があり、酸化ストレスを減らすことが期待できるため、こちらも積極的に摂りたいですね。日本人の食事摂取基準(2020年度版)より、ビタミンEの目安量は、18~49歳の男性で1日あたり6.0mg、18~29歳の女性で1日あたり5.0mg、30~49歳の女性で1日あたり5.5mgです。

亜鉛

亜鉛には、細胞分裂を助けて新しく細胞を作る働きがありますが、それ以外に女性の卵胞刺激ホルモンや黄体ホルモンの働きを高める働きや、男性の精子を作る原料となります。別名をセックスミネラルとも言われるように、妊活中の方にとって重要な栄養素なのです。日本人の食事摂取基準(2020年度版)より、亜鉛の推奨量は、18歳以上の男性で1日あたり11mg、18歳以上の女性で1日あたり8mgです。

栄養素別、妊活中おすすめ秋の食材

ビタミンC・ビタミンE・亜鉛の栄養素別に食材をまとめました。

ビタミンCが多く含まれるもの

・さつまいも
代表的な秋の味覚で、食事だけではなくスイーツにもよく用いられるさつまいも。じっくりと焼くと甘さが引き出され、より食べやすくなります。そのまま焼いて焼き芋にしたり、炊き込みご飯の具やお味噌汁に入れたり、スイートポテトなどおやつにしたりとバリエーションが広いです。

・かぼちゃ
秋の味覚でさつまいもと同様に、食事だけではなくスイーツにもよく用いられるかぼちゃ。煮つけはもちろん、薄切りにしてチーズを載せて焼いたり、スープの具材にしたりと様々な使い方がありますね。

・じゃがいも
じゃがいもは年中出回っているので特に旬を実感したことがないかもしれませんが、実は秋・冬に美味しく食べられると言われています。じゃがいもに含まれるビタミンCはデンプンに包まれているため、熱をかけても壊れにくいのが特徴です。味噌汁の具材にしたり、ポテトサラダにしたりと様々な食べ方ができます。

・柿
秋のフルーツの代表である柿。フルーツは皮を剥くだけで食べられるため、時間がない朝にもおすすめの食材です。ただし糖度が高めなので、食べ過ぎには注意してくださいね。もしも柿が余ってしまったら、日に干して干し柿や、煮詰めてジャムにしても良いですよね。

・りんご
柿と同じく秋のフルーツの代表であるりんご。りんごはよく洗って皮つきのまま食べることができるので、ビタミンCはもちろん、普段からお腹の調子が気になっていて、食物繊維も同時に摂りたい方に大変おすすめです。柿と同様にりんごが余ってしまったら煮詰めてジャムにしても良いですよね。

ビタミンEが多く含まれるもの

・かぼちゃ
ビタミンCのパートでもご紹介しましたが、実はかぼちゃはビタミンEも豊富です。まさにベストな秋の妊活食材と言えますね。ビタミンEは脂溶性ビタミンで油との相性が良いため、揚げたり炒めたり、油と一緒に食べると吸収が良くなります。ただし何度も使用している油は酸化しており、せっかく抗酸化力が強いビタミンEを台無しにしてしまうので、新鮮な油で調理をするようにしてください。

・さつまいも
かぼちゃ同様にビタミンCのパートでもご紹介しましたが、実はさつまいももビタミンEが豊富です。こちらもまさにベストな秋の妊活食材です。かぼちゃと同じく油と一緒に食べると吸収が良くなります。さつまいもの持つ抗酸化力を最大限に取り入れるためには、使い古した油ではなく新鮮な油を使用してくださいね。

亜鉛が多く含まれるもの

・牡蠣
牡蠣と言えば冬のイメージが強いですが、実は夏から秋にかけて豊富に収穫できるものがあります。それは岩牡蠣と呼ばれる種類の牡蠣です。牡蠣には岩牡蠣と真牡蠣の2種類があり、冬には真牡蠣が採れるのに対して、秋は岩牡蠣がよく採れます。生で食べると食中毒のリスクがあるため、いつ妊娠してもおかしくない妊活中は、基本的にしっかりと加熱して食べていただく方が安心です。

・海苔
海苔は基本的に年中通して手に入れることができる食材の1つですが、11月ごろから出回る新海苔が秋の食材にあたります。新海苔は他の時期に収穫されるものよりも柔らかくて風味が良いので、海苔があまり好きではない方にも美味しく食べていただけるのではないでしょうか?塩分によるむくみが気になる方は、味つけ海苔よりも焼き海苔がおすすめです。

 

今回は、妊活を意識したら夫婦で積極的に摂っていただきたい、抗酸化力のあるビタミンC・E、そして亜鉛と、それらの栄養素が含まれる秋の食材についてご紹介しました。夫婦で秋に料理を楽しむのも良いですよね。毎日忙しくてなかなか十分に食事から栄養を摂れていない方は、サプリメントも上手に活用して夫婦でストレスをためないようにしてくださいね。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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