コラム

妊娠中にパートナーと食べたい!秋の味覚

公開日:2023年9月27日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

夏の暑さのピークが過ぎ去って、少しずつ秋模様となってきました。秋と言えば「食欲の秋」と言われるほど旬の食べ物が豊富で美味しく、1年の中でも食欲が湧きやすい時期とされています。
さて、今回は妊娠中に付加量が設定されており、特に赤ちゃんの成長に必要な栄養素は何か?またそれらの栄養素をたっぷり含んだ秋のおすすめの食材などを、管理栄養士がご紹介します。おなかの中で赤ちゃんを育てる妊婦さんはもちろんですが、せっかくならばパートナーと一緒に、秋の味覚を楽しみながら食べていただくのはいかがでしょうか?

妊娠中、特に欠かせない栄養素とは?

赤ちゃんをおなかの中で育てる時は、いつもよりも多くの栄養素を摂らなくてはいけません。いわゆる「非妊娠時に比べて必要な栄養素の付加量が決められている項目」については、特に意識して摂りたいですね。
具体的な栄養素の項目としては、エネルギー量・たんぱく質量(中期・後期に付加量あり)・ビタミンA(妊娠後期のみに付加量あり)・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸・ビタミンC・ビタミンE・マグネシウム・鉄・亜鉛などがあります。水溶性ビタミンであるビタミン(B1・B2・B6・B12・葉酸・C)については、一度にたくさん食べても体の中に溜めておけないため、毎日・毎食摂っていただくと良いでしょう。

旬の物を食べるメリットとは?

旬の物を食べるメリットは3つあります。

比較的安価な値段で手に入れることができる

旬の食材はそれ以外と比べて収穫量・流通量が多く、そのため比較的安価な値段で手に入れることができます。スーパーや市場で購入する以外にも、道の駅などでも手に入れることができます。

味が美味しい

旬以外に摂れた物と比較すると、甘味が強い、味が濃いなどといった特徴があります。

栄養価が高い

栄養価面については、旬の時期に収穫された物とそれ以外に収穫された物を比べると、最大で3倍ほども栄養価が違うと言われています。

秋野菜は夏野菜に比べて水分が少なく、特に甘みが強くて味が濃いのが特徴です。脂が乗って身のしまった秋が旬の魚には、秋刀魚(さんま)や鰍(いなだ)のように漢字に秋という字がつく魚や、秋鮭(あきざけ)、秋鯖(あきさば)などの呼び名があるのもなじみが深いですね。

妊娠中に食べたい秋の味覚とは?

ここでは非妊娠時に比べて必要な栄養素の付加量が決められている項目が、特に多く含まれている秋の味覚についてご紹介します。

秋鮭

付加量の設定されているたんぱく質が含まれているのに加え、赤ちゃんの脳が作られる際に必要なオメガ3(DHA・EPA)も豊富に含まれています。秋鮭は脂乗りが控えめなので、塩焼きよりもムニエル・フライなど、油を使用した料理と相性が良いです。ただし妊娠中は免疫力が低下しているため、刺身で食べることは控えましょう。他にも、混ぜご飯やおにぎりの具材としても良いですよね。

秋刀魚

付加量の設定されている鉄やたんぱく質が含まれているのに加え、オメガ3(DHA・EPA)も豊富に含まれています。秋刀魚は塩焼きして、かぼすやすだちを絞ってさっぱりと食べるのがポピュラーですが、フライにしても美味しいです。ただし秋鮭と同様に、妊娠中は免疫力が低下しているため、刺身で食べることは控えましょう。

鮪は1年中収穫されるイメージが強いですが、実は秋から冬にかけて旬となります。秋刀魚同様、付加量の設定されている鉄やたんぱく質が含まれているのに加え、オメガ3(DHA・EPA)も豊富に含まれています。刺身で食べるのがポピュラーですが、妊娠中は免疫力が低下しているため、他の魚同様、刺身で食べることは控えましょう。焼いて塩とポン酢で食べるとさっぱりして美味しいですよ。ただし、鮪は水銀を体の中に蓄えているため、1週間で80gまでとされています。食べ過ぎには気をつけてください。

じゃがいも

じゃがいもには付加量が設定されているビタミンCが含まれています。ビタミンCは風邪などの予防に欠かせないため、免疫力が低下する妊娠中はぜひ摂りたいですよね。じゃがいもは年中収穫されているイメージがありますが、本来の旬は秋から冬にかけてです。ポテトサラダにしたり、蒸して塩バターで食べたり、シチューや味噌汁の具材としてもおすすめで、幅広く活用できるとても便利な食材の1つです。

かぼちゃ

かぼちゃには付加量が設定されているビタミンEが含まれています。ビタミンEは血流量をアップさせ、妊娠の維持にも欠かせない抗酸化力の強い栄養素です。普段から手足の先が冷えやすい、平熱が低めの妊婦さんには特に摂っていただきたいです。シンプルに薄切りして焼いても美味しく、サラダにしたり、シチューや味噌汁の具材としてもおすすめです。

さつまいも

さつまいもには付加量が設定されているビタミンCが含まれています。前述のじゃがいもと重複しますが、ビタミンCは風邪などの予防に欠かせないため、免疫力が低下する妊娠中はぜひ摂りたいですね。また、便秘になりやすい妊娠中に嬉しい食物繊維も豊富です。さつまいもはシンプルに蒸して食べるのも良いですが、潰して牛乳と混ぜてミルク煮にしたり、混ぜご飯の具材にしたり、豚肉や牛肉の合挽きを使って一緒にそぼろ煮にするなど、ひと手間加えた料理もおすすめです。豚肉には、付加量の設定されているビタミンB1が豊富に含まれています。

秋が旬の果物と言えば柿があります。柿には付加量が設定されているビタミンCが含まれています。そのまま食べるのも良いですが、薄切りしてサラダに入れても美味しいですよ。

 

今回は妊娠中に付加量が設定されており、特に赤ちゃんの成長に必要性の高い栄養素を含んだ、秋のおすすめの食材をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?食欲の秋と言われるこの時期ですが、体重増加し過ぎないよう調整しながら、ぜひパートナーと一緒に秋の味覚を楽しみましょう。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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