妊娠中の便秘や体重増加の対策に!オートミールを使ったレシピ
公開日:2024年2月6日
記事監修:管理栄養士 広田千尋
妊娠中は便秘や体重増加、貧血などのトラブルがつきませんよね。そんなときにオートミールを取り入れてみるのはいかがでしょうか?オートミールは食物繊維や鉄が豊富で糖質が少なく、妊娠中の栄養補給にぴったりです。今回は、妊娠中にオートミールを取り入れる魅力と、おすすめレシピを管理栄養士が紹介します。
妊娠中にオートミールを取り入れる魅力とは?
妊娠中の栄養補給にぴったりのオートミールは、具体的にどのような魅力があるのでしょうか。3つご紹介します。
食物繊維たっぷりで便秘対策に
食物繊維の豊富なオートミールは、妊娠中の便秘 解消をサポートしてくれます。オートミールは食物繊維の中でも「不溶性食物繊維」が多いのが特徴です。不溶性食物繊維は便の材料となり、腸を刺激して排便をスムーズにする働きがあります。ほかの主食に比べるとどのくらい多いのか、1食あたりの量を比較してみましょう。
【1食あたりの不溶性食物繊維の量】
・オートミール(30g) :1.9g
・白米(150g) :0.5g
・食パン(6枚切1枚) :1.1g
白米や食パンに比べると、オートミールは効率的に不溶性食物繊維を補給できることがわかります。不溶性食物繊維は水を吸う性質があるため、オートミールを取り入れる際は水分をたっぷりとるようにしましょう。
低糖質で体重増加対策に
オートミールは妊娠中の体重増加に悩む方にも取り入れやすい食材です。これは、オートミールの糖質の量が白米やパンなどのほかの主食に比べると少ないからです。1食あたりのカロリーと糖質の量を見てみましょう。
【1食あたりの糖質の量】
・オートミール(30g) :105kcal 糖質17.9g
・白米(150g) :234kcal 糖質53.4g
・食パン(6枚切1枚) :149kcal 糖質25.3g
白米に比べると、オートミールはカロリーも糖質も半分以下です。また食物繊維が豊富なため、消化がゆっくりとなり、腹持ちがよくなるのもうれしいポイントです。朝食や間食に取り入れてみるとよいでしょう。
鉄補給で貧血対策に
妊娠中は鉄の必要量が増えるため、貧血対策として鉄を補給することが大切です。ほかの主食と比較すると、オートミールは鉄の含有量が優れています。
【1食あたりの鉄の量】
・オートミール(30g) :1.2mg
・白米(150g) :0.2mg
・食パン(6枚切1枚) :0.3mg
例えば朝食をオートミールに変えるだけで、白米や食パンの4~6倍の鉄を摂取できます。ビタミンCを組み合わせると鉄の吸収がよくなるため、果物を一緒にとるようにするとよいでしょう。
妊娠中におすすめのオートミールを使った簡単レシピ
妊娠中のトラブル対策や栄養補給にぴったりのオートミールを使った、簡単パンケーキのレシピを紹介します。パンケーキにすることでオートミールの食感や風味が気になりにくくなるため、初めて食べる方や、食感が苦手という方にもおすすめです。朝食はもちろん、間食にもぴったり。まとめて作って冷凍保存もOKです。冷めてもおいしく食べられますが、焼き立てはふんわりとした食感を楽しめますよ。
オートミールの簡単パンケーキ
●材料(4枚分)
オートミール 60g
牛乳(または豆乳) 140ml
卵 1個
砂糖 小さじ2
ベーキングパウダー 小さじ1(4g)
サラダ油 適量
メープルシロップ、果物など(お好みで) 適量
●作り方
①耐熱ボウルにオートミールと牛乳を入れ、ラップをせずに電子レンジ(600W)で1分40秒加熱します。
②①をヘラなどでつぶしながらよく混ぜ、粗熱が取れるまでおきます。
③②に卵、砂糖、ベーキングパウダーを入れてよく混ぜます。オートミールが熱い状態で混ぜると卵がかたまってしまうため、必ず冷ましてから混ぜましょう。
④フライパンにサラダ油を入れ弱火で熱し、③の1/4量を流し入れます。片面約3分ずつ焼いたら器に取り出し、残りも同様に焼きます。お好みでメープルシロップをかけ、果物を添えましょう。
●ポイント
パンケーキに使うオートミールの種類は「インスタント」タイプがおすすめです。粒が細かいため、パンケーキにしても違和感なく食べられます。パッケージに「インスタント」と書かれているため、チェックしてみてください。
妊娠中は食べ物に気を遣う必要があるため、大変に感じる方も多いかと思います。なるべく手を掛けなくても栄養素を摂れる食べ物を活用するなどして、無理なく妊娠期間を過ごしてくださいね。
【参考文献】
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 」
この記事の監修者:管理栄養士 広田千尋