コラム

妊活中から要注意!気をつけたい栄養素と食事

既に妊活に取り組んでいる方、そろそろ…と意識し始めた方へ。
まず取り組んでいただきたいのが「食生活を見直すこと」です。

妊活のことを考えながらも毎日が忙しく、食事のことは二の次になってしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。妊娠しやすい体質になるためには、日頃の食習慣が大きく影響します。私たちの身体は毎日食べたものの積み重ねでできていますので、今の時期から食事を改善することは、妊娠中や産後の忙しい生活でも役立ちます。妊活中からしっかり摂るべきもの、気をつけるものの食事の知識・習慣を身につけましょう。

ここでは妊活中、知らずに摂ってしまっている方が多い「気をつけるべき食べ物と栄養素の関係」を管理栄養士がお伝えします。

<目次>
1. 糖質とうまく付きあう食事
2. ビタミンAは何で取る?うなぎ、レバーは要注意
3. 大豆イソフラボンの適量とは

1. 糖質とうまく付きあう食事

糖質制限ダイエットが流行り、糖質の取りすぎが身体に悪いことを知っている方も多いかと思います。実は糖質の摂り過ぎは、妊活とも深い関係があります。

まず、糖質の摂り過ぎは太りやすくなります。体脂肪とホルモンの働きは連動しているため、妊娠しやすい体を望むなら、日頃から適正体重を維持するよう心がけることが大切です。また、糖質を取り過ぎると身体を『糖化』させてしまいます。この糖化とは、タンパク質が糖と結合して変性してしまうことで、タンパク質がコゲてしまうようなイメージです。卵子もタンパク質でできていますので、卵子が糖化してしまい、卵子の質の低下につながる可能性があるという報告もあります。糖化を防ぐためにも、糖質を摂り過ぎない、そして血糖値を必要以上に上げない食事を心がけましょう。

だからと言ってまったく制限してしまうのもエネルギー不足となりますので身体に良くありません。妊活中の炭水化物の選び方のポイントは、精製されていないものを選ぶことです。白米、小麦粉などの精製された炭水化物は血糖値を急激に上昇させますが、精製されていない玄米、全粒粉食品は消化に時間がかかり血糖値をゆっくり上昇させます。それだけでなく、繊維質やビタミン、ミネラル、なども摂取することができます。白米が好きな方は玄米に、白いパンが好きな方は全粒粉パンに変えてみたり、パスタ、うどんだけなど糖質単体の食事ではなくお魚やお肉、野菜と組み合わせたりすることで糖質の摂り過ぎや血糖値の急上昇を防ぐことができます。少しの工夫と、適量をとる習慣をつけましょう。

 

2. ビタミンAは何で取る?うなぎ、レバーは要注意

うなぎやレバーは栄養価が高いので、妊活にプラスなのでは、と意識して食べている方もいるのではないでしょうか。

うなぎやレバーの中にはビタミンAが豊富に含まれています。このビタミンAは抗酸化作用があり、肌荒れを防いだり、免疫力を高めたりしてくれるビタミンです。しかし、妊娠中に摂り過ぎてしまうと胎児奇形が増加することがわかっています。ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、体内に蓄積しやすいため妊娠前から意識して気をつけましょう。

妊活中、妊娠初期のビタミンAの上限量は1日1500μgREと言われています。(ビタミンAは色々種類があるのですが、REはレチノールというビタミンAの一種で影響が出るのはレチノールです。)

鶏レバー:14000μgRE
豚レバー:13000μgRE
うなぎ:1500μgRE
(100gあたり)

これを見るとわかる通り、100g食べるだけで1日の安全量を越えてしまいます。レバーもうなぎも毎日食べる食材ではないため、続けて食べるようなことがなければ大丈夫ですが、なるべく摂取を控えるようにしましょう。

前述した通り、ビタミンAには抗酸化作用など身体にとってメリットもあるため、必要な量はしっかり摂る必要があります。妊活中のおすすめの摂り方は、野菜を食べることです。動物性のビタミンAは胎児に影響のあるレチノールですが、野菜に含まれるビタミンAはプロビタミンAと呼ばれる変換されるとビタミンAになるものなので摂り過ぎになる心配がありません。例えば、人参やホウレン草、ピーマン、かぼちゃなどの緑黄色野菜や柑橘類などに多く含まれています。脂溶性のため、油と一緒に摂ると効率よく吸収されるので、炒め物やオイルのドレッシングをかけて食べるのがおすすめです。

 

3. 大豆イソフラボンの適量とは

大豆製品に含まれるイソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをします。

エストロゲンは卵胞ホルモンと呼ばれ、妊娠に欠かせないのはもちろん、骨を丈夫にしたり、お肌の若々しく保ったりしてくれるホルモンです。女性ホルモンを意識して豆乳をたくさん飲んだり、サプリメントなども取り入れている方もいるかもしれませんが、ホルモンの分泌は脳が体内の状態に応じてコントロールしています。エストロゲンに似たイソフラボンが過剰に入ってくると、脳はエストロゲンは足りていると錯覚し、エストロゲンの分泌を抑制してしまう可能性があります。本物のエストロゲンが正常に分泌されなければ、排卵が遅れたりする恐れも出てきます。そのため、イソフラボンの大量摂取は、妊活にとっては逆効果となってしまうのです。女性ホルモンが大事だからと、毎日の食事に加えて毎日豆乳を1ℓも飲んだり、サプリメントを摂ったり、となると過剰摂取となってしまいます。

もともと日本人の食事は納豆、味噌汁、お豆腐など、大豆が多く含まれているので1日のバランスの良い食事で十分です。通常の食事だけで摂り過ぎになることは無いので、大豆製品は積極的に食べましょう。

妊活中は色々なことが気になり、人と比べたり情報を仕入れ過ぎてかえって不安になってしまうこともあるかもしれません。大事なことはストレスを溜めないことです。

妊活には、パートナーの協力が不可欠なので、パートナーと一緒に毎日の生活、食事を見直し、楽しみながら少しずつ始めていきましょう。

(記事監修:管理栄養士 松尾和美)

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