妊娠中の鉄&カルシウム補給に!さば缶を使った簡単レシピ
公開日:2024年5月14日
記事監修:管理栄養士 広田千尋
妊娠中はさまざまな栄養素の必要量が増えるため、不足しないように工夫することが大切です。そんなときにおすすめなのが、手軽に使えるさば缶です。水煮缶を使えばアレンジも効きやすく、忙しい毎日でも魚の栄養素をたっぷり補給できますよ。今回は妊娠中の栄養補給におすすめなさば缶の魅力と、さば缶を使った簡単レシピを紹介します。
妊娠中の栄養補給にさば缶がおすすめ!3つの魅力とは
妊娠中に取り入れやすいさば缶の魅力について、3つに分けてお伝えします。
貧血対策に摂りたい鉄が豊富
さば缶は鉄が豊富なので、妊娠中の貧血対策にぴったりです。さば水煮缶の1缶(固形量140g)あたりの鉄は2.2mgほどと、手軽に鉄を補給できます。また、さばに含まれる鉄は「ヘム鉄」といい、ほうれん草などの植物性食品に含まれる鉄に比べると、吸収率が高くなっています。効率的に鉄を補給したいときにぴったりです。
カルシウムやDHAをたっぷり摂れる
さば缶には、赤ちゃんの健やかな成長に欠かせない、カルシウムやDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれます。さば水煮缶の1缶(固形量140g)あたりのカルシウム含有量は360mgほどで、同量の牛乳の約2.4倍です。カルシウムは赤ちゃんの骨や歯を作る材料となるので、さば缶のような食べ物からしっかり補給しましょう。また魚の中でも、さばはDHAの含有量がトップクラスです。DHAは不飽和脂肪酸という脂肪酸の一種で、赤ちゃんの脳や神経が作られるために欠かせない成分です。カルシウムもDHAも、偏った食生活では不足の恐れがあるため、さば缶のような食べ物を上手に活用して補うようにしましょう。
下処理不要で手軽に食べられる
さば缶は栄養豊富な点はもちろん、手軽に食べられる点も魅力のひとつです。魚の下処理は手間がかかりますが、缶詰であれば下処理不要で調理できます。忙しい方でも、さば缶ならいつでも魚の栄養素を補給できます。なかでも水煮缶は、味付けのアレンジをしていろいろな料理に活用できるためおすすめです。
さば缶とブロッコリーのワンパントマトパスタのレシピ
魅力たっぷりのさば缶を使った「さば缶とブロッコリーのワンパントマトパスタ」のレシピを紹介します。さば缶の栄養素はもちろん、ブロッコリーから鉄や葉酸もしっかり補給できます。フライパンひとつで仕上がるので、洗い物も少ないのがうれしいポイント。スパゲッティがさばのうまみをたっぷり吸い、いつもの料理がグッとおいしくなりますよ!
さば缶とブロッコリーのワンパントマトパスタ
●材料(2人分)
スパゲッティ 200g
さば缶(水煮・食塩添加タイプ) 1缶
トマト缶(ホール) 1缶
ブロッコリー 60g
にんにく 1片
オリーブ油 大さじ1
水 600ml
(A)コンソメスープの素(顆粒) 小さじ2(固形なら1個)
(A)ケチャップ 大さじ1
(A)しょうゆ 小さじ1
塩 少々
こしょう 少々
●作り方
①ブロッコリーは小房に分け、にんにくはみじん切りにします。
②フライパンにオリーブ油、にんにくを入れ中火にかけます。香りがたったらさば缶を汁ごと加えて身をほぐし、トマト缶を加えてトマトをつぶしながら炒めます。
③②の水分を飛ばしながら3分ほど炒めたら、水、(A)を加えて沸かし、スパゲッティを加えます。
④③が再度煮立ったら沸騰が続くくらいの火加減にし、パッケージの表示時間通りに火にかけます。表示時間の2分前にブロッコリーを加えます。表示時間を過ぎ、水分が残っていたら火を強めて飛ばし、塩、こしょうで味をととのえます。
●ポイント
表示時間の前に水分がなくなりそうになったら、様子を見ながら50mlずつ足してください。また表示時間を過ぎてもスパゲッティが硬い場合、水を足して加熱時間をプラスしましょう。
さば缶は妊娠中の栄養補給に取り入れやすい食べ物です。ただし、塩分がやや多い点には注意が必要です。塩分が気になる場合は味付けを控えめにしたり、無塩タイプのものを使用したりするなどして、工夫するようにしましょう。
【参考文献】
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
この記事の監修者:管理栄養士 広田千尋