コラム

辛いつわりを乗り越える!妊娠初期の簡単レシピ

妊娠がわかり、喜んだのもつかの間、突如として始まる辛いつわり。つわりの多くは妊娠初期に症状が出るため、周りに相談し辛く、不安な気持ちになってしまう方も多いはず。
今回はつわりの原因や種類・対処法などについてお話していきます。

<目次>
1. つわりの原因とは?
2. つわりの始まる時期は?いつ終わるの?
3. つわりの種類とそれぞれの対処法
4. 赤ちゃんへの影響は?
5. 病院に行った方が良い場合
6. つわりの症状を軽減する栄養素
7. 辛いつわりを乗り切るおすすめの時短レシピ

つわりの原因とは?

多くの方が経験するつわりですが、実は原因とメカニズムについては明らかになっていないことが多いです。つわりの症状は個人差が大きく、本人の体質・ホルモンバランス・生活環境などが関係していると言われていますが、第一子・第二子でつわりの程度が変わることも多く、明確には言えません。有力とされている説としては、胎盤を形成する絨毛から分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが、嘔吐中枢などを刺激するためと言われています。その他、ホルモンバランスの変化で自律神経が乱れることや、心理的な要因もあると考えられています。

つわりの始まる時期は?いつ終わるの?

妊娠が発覚する4週ごろから15週ごろまで続くケースが多く、最も辛い時期は8~9週が多いようです。先述したhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の分泌量がピークを迎える時期であることも関係していると考えられています。一般的には胎盤が完成する15~16週ごろには落ち着いてくると言われています。

つわりの種類とそれぞれの対処法

つわりによって様々な症状が現れます。程度や現れる症状には個人差が大きいのですが、一般的な症状と対処法を見ていきましょう。

①吐きつわり

吐き気や嘔吐などが主な症状で、常に気持ち悪い場合や、ある一定の時間に吐き気が起こるなど、吐きつわりとひとくくりにしても症状には個人差があります。つわりがひどい時には無理して食べるのではなく、食べたいと思ったタイミングで少量ずつ口にすることが大切です。嘔吐が続くと脱水症状を起こし、ナトリウムやカリウム・マグネシウムなどのミネラルが不足してしまう場合もあります。無理に食事を摂ることも難しいと思うので、スポーツドリンクなどを活用して水分とミネラル補給を意識しましょう。

②食べつわり

食べられないつわりとは逆に、食べないと気持ちが悪くなるタイプのつわりです。空腹を感じることで吐き気をもよおすので、なるべく空腹を感じないように食べられるものをこまめに食べるようにしましょう。ごはんやパンなど食事を摂ることが理想ですが、それも難しければゼリーや果物など、食べられるもので構いません。もしも食べられるのであれば、胃の滞留時間の長い肉や魚・卵、乳製品などのたんぱく質を摂ることが空腹を感じさせにくいポイントとなります。空腹を感じ辛い時は、アメやグミなどで乗り切るのもひとつです。

③匂いつわり

食べ物の匂いや周囲の環境の匂いなど、今まで気にならなかった匂いに敏感になるタイプのつわりです。よくある例としてご飯の炊ける匂いが苦手・ゴミ箱やスーパー・コンビニの匂いが気持ち悪い、などがあります。匂いつわりの場合、食べ物の匂いが気持ち悪くて食べられない、というケースがよくあります。食事の対処法としては温かい食べ物は特に香りを感じやすいので、冷たい状態で食べると食べにくさが軽減する場合があり、食事は工夫が必要です。スーパーの匂いが気になって買い物に行けない場合は、買い物をパートナーに頼んだり、ネットスーパーや宅配サービスを利用したりするなども検討してみると良いでしょう。

④眠りつわり

いくら寝ても寝足りないと思うほど常に眠い状態が続くタイプのつわりです。他のつわりに比べて症状が楽で良いと思われがちですが、そうではない場合がほとんどで、だるさや悪寒、頭痛・気持ち悪さなどの症状があることが多くあります。眠りつわりの場合は寝てしまうことは怠けていることと考えず、とにかく無理をしないことです。ただし自律神経が乱れていることによって起こる症状なので、昼夜逆転し、夜更かしにならないよう、日中寝ていたとしても、夜間も眠るようにしましょう。

これらのつわりの症状は単一で現れる場合もありますが、いくつかの症状が同時に現れる場合もあります。数か月間続く期間の中でつわりの種類が変化する妊婦さんもいます。

赤ちゃんへの影響は?

つわりで栄養が偏るとお腹の赤ちゃんに影響がないか心配になってしまうと思います。妊娠初期のころの胎児は、もともと母体に蓄えられている栄養で育つことができるので、過度に心配する必要はありません。ある研究では、食事が摂れないほどの深刻なつわりがある妊婦と、そうではない妊婦から生まれてきた乳児の体重は、統計的に明らかな差はなかったそうです。研究結果からも、つわりがひどく一時的にお母さんの体重が減ってしまったとしても、つわりが終わってから体重が正常に増えれば、生まれてくる赤ちゃんに対して過度に心配する必要はないと言えるでしょう。焦らず食べられるものを摂りましょう。

病院に行った方が良い場合

食べられないことで脱水症状や栄養失調がひどい場合、つわりが重症化した「妊娠悪阻」になるケースがあります。この場合、入院が必要になる場合もあります。食事が全く食べられない・水分も摂れないなどの症状が何日か続くようなら、早めに病院受診をしましょう。つわりが重症化する原因のひとつに栄養不足があげられるため、点滴で一時的に栄養を補給することで症状が改善するケースもあります。

つわりの症状を軽減する栄養素

ビタミンB6・葉酸は、つわりの吐き気を軽減することが期待できると研究報告で明らかになっています。

ビタミンB6

肉や魚などのたんぱく質に多く含まれるため、食べられそうな場合は積極的に摂り入れてみましょう。果物だとバナナに多く含まれています。肉や魚を食べることが難しい場合も、バナナスムージーなどは飲みやすく、摂り入れやすいのでチャレンジしてみてください。

葉酸

妊娠前から積極的に摂りたい栄養素です。納豆・卵(卵黄)・ブロッコリー・ほうれん草などに多く含まれます。冷たいものは食べやすいので、サラダで摂り入れたり野菜をたくさん入れてスムージーにしてみましょう。

いずれの栄養素も、食事から摂れない場合はサプリメントを活用するのも良いでしょう。

辛いつわりを乗り切るおすすめの時短レシピ

つわりの間は長時間キッチンに立つことも難しく、食べられるものが限られる場合も多いでしょう。今回は、火を使わなくてもできる簡単レシピを2品お伝えします。

冷やしツナ梅うどん

〈材料〉(2人分)
冷凍うどん 2玉
A練り梅   小さじ2
Aツナ水煮缶 2缶
Aマヨネーズ 小さじ1
いりごま  少々
刻みのり 少々

(作り方)
①うどんは電子レンジで解凍する。(1玉600Wで2分半~3分が目安)
②流水にさらして冷やし、水気を切る。
③Aを器に入れ、混ぜ合わせる。ボウルにうどんとAを入れて混ぜ合わせる。
④器に盛りつけ、いりごま・刻みのりをトッピングする。

冷たく梅の酸味で食べやすく、たんぱく質もしっかり摂れる一品です。

フルーツサイダー

〈材料〉(2人分)
キウイ  1個
バナナ  1本
オレンジ 1玉
レモン汁 大さじ1(お好みで調節)
炭酸水  200ml
はちみつ 大さじ1
お湯   大さじ2

(作り方)
①キウイは皮をむき、いちょう切りにする。バナナは皮をむき輪切りに・オレンジは皮をむき8等分にし、器に盛りつける。
②お湯にはちみつを加えて溶かす。冷ましたら①にかける。
③炭酸水にレモン汁を加え、器に注いだら完成。

食事量や水分摂取量が減って脱水症状を引き起こさないために、つわりがひどいときはできるだけ水分をたくさん摂取するように意識してください。水を摂るのもしんどい時は炭酸水がおすすめです。レモン風味の炭酸水でスッキリ、フルーツからビタミンも摂れるデザートです。

 

今回はつわりのメカニズムやその対処法についてのお話でしたが、いかがでしたか。これをすれば絶対つわりが軽減するという、科学的根拠のある方法は残念ながらありません。出産・子育てを経験した先輩ママの声の中には、心が折れそうなときは「赤ちゃんが元気に育つために安静にするための時期」と考えた、パートナーや親など頼れる人に弱音を吐いて乗り越えた、という方もいます。
食べ物も、何が食べられるのかわからないので、いろいろな食べ物・飲み物を少しずつ試してみて食べられるものを見つけてみましょう。梅干しやレモン・そうめんなどさっぱりしたものが食べられる場合もあれば、逆にフライドポテトやポテトチップス・たこ焼きなど、味が濃くて油っぽいものが食べられるという方もいたり、食べられるものも人それぞれです。
つわりは必ず終わりが来るということを頭に入れて、少しでも食べられるものや症状が楽になる方法を見つけられると良いですね。

(記事監修:管理栄養士 松尾和美)

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