妊娠中に必要な栄養素とおすすめレシピ
公開日:2018年8月3日
妊娠中の食事は、おなかの赤ちゃんの栄養となりますので、発育に深く関わっています。
今回は妊娠中の食事で、通常よりも少し気をつけたい注意点をご紹介します。
妊娠中の食事で気を付けるべきポイント
普段は食べても大丈夫な食品でも、妊娠中は摂り方に気をつけたい食品がありますので、知っておきましょう。
アルコール
胎児の成長や発達に影響を与える可能性があるため、妊娠中にアルコールは摂らないようにしましょう。
アルコールに関しては、個人差があり、少量であれば安全というデータはありません。
また、アルコールは胎盤を超えて、赤ちゃんの血液に流れ込むため、身体や精神の発達に悪影響を及ぼす可能性があると考えられています。
少しなら大丈夫と思わずに、アルコールは控えるようにしましょう。
カフェイン
仕事や疲れといった緊張から、気持ちを和らげるために、コーヒーや紅茶を利用される方も多いでしょう。妊娠中は、カフェインを分解、排泄するのに時間がかかるといわれています。そのため、お腹の赤ちゃんにカフェインが移行する可能性があります。赤ちゃんは、肝機能が未熟であり、カフェインを排泄できないことから、発育に悪影響がでる可能性があります。
そのため、発育の遅れや早産になることも考えられるため、摂りすぎには注意が必要です。
カフェイン摂取量として、1日にコーヒー1~2杯、紅茶なら2~3杯、緑茶なら3~4杯までを目安にしましょう。
水銀
妊娠していない場合は、特に注意喚起されていないのですが、妊娠中は摂取量を注意する必要があります。魚には、食物連鎖によって自然界に存在する水銀が蓄積され、胎児に影響を与える恐れがある魚介類がありますので、妊娠中の摂取基準が定められています。
ミナミマグロ、マカジキ、ユメカサゴ、キダイ他・・・1回80g(切り身1枚程度)を週2回まで
キンメダイ、クロマグロ、メカジキ、メバチ他・・・1回80g(切り身1枚程度)を週1回まで
しかし、魚にはDHA、EPAなどの必要な栄養素を摂ることができます。続けて食べない、重ねて食べないなどバランスに注意してとるようにしましょう。
ヨウ素
ヨウ素は赤ちゃんの発育に必要な栄養素ですが、摂りすぎると、赤ちゃんの甲状腺機能が低下する可能性があるといわれています。ヨウ素は海藻類の昆布やわかめに多く含まれています。日本人は、和食で出し汁に昆布を使用することも多いため、わかめと重ねて摂る、毎日摂ることは控えて、1日に食べる量を調整しましょう。
ヒ素
ヒ素は健康被害を及ぼす成分です。妊娠中だけでなく、通常でも、食べ過ぎには注意が必要といわれています。
乾燥ひじきにはヒ素が多く含まれますが、水で戻すときに溶けだすため、水に長く戻し、調理する前にいったん下茹でして調理することで、ヒ素の量を減らすことができます。
乾燥ひじきは5g(煮物小鉢1杯程度)を週2回までを目安にしましょう。
ビタミンA
ビタミンは必要な栄養素で、妊娠中以外でも大切ですが、妊娠3か月以内、妊娠を希望する女性のビタミンAの摂りすぎは、赤ちゃんの発育に悪影響がでる可能性があるといわれています。 推奨量を守るようにして、過剰にとることは避けましょう。ビタミンAを多く含む食材は、週に1回程度にしましょう。レバーなら串焼きを1本、うなぎであれば、かば焼きを週に1回までを目安にするといいでしょう。
妊娠中に必要な栄養素
鉄分
妊娠中は、赤ちゃんと胎盤に吸収されるために多くの血液が必要となります。鉄欠乏貧血を予防するために、積極的に鉄をとりましょう。ビタミンCやたんぱく質と一緒にとることで、吸収を助け、効果的にとることができます。ほうれん草、牛赤身肉、あさりなどに多く含まれていますので、上手に組み合わせて食べるようにしましょう。
カルシウム
赤ちゃんの健やかな成長に必要な栄養素です。妊娠中の母体にも欠かせないとされています。
葉酸
妊娠前から摂取がすすめられるビタミンB群の一種です。食事とサプリメントを利用してとるとよいでしょう。
食物繊維
妊娠するとカラダバランスの影響などからどんよりしがちです。スッキリ対策のために食物繊維を積極的にとりいれていきましょう。ごぼうなどの根菜類や海藻、きのこなどに多く含まれています。
おすすめレシピ
妊婦に必要な葉酸が取れるレシピをご紹介します。
アボカドみそマヨネーズサラダ
<材料2人分>
アボカド・・・1個
ツナ缶・・・1缶
マヨネーズ・・大さじ1
みそ・・・小さじ1/2
トマト・・・1個
レタス・・・1枚
<作り方>
① アボカドは皮をむき、種を除いて食べやすい大きさに切る。
② ツナ缶、マヨネーズ、味噌と①をボールに入れて和える。
③ レタスは食べやすい大きさにちぎり、トマトはくし形に切って器に盛る。
④ ③に②をのせてできあがり。
<調理ポイント>
アボカドは、栄養豊富な食材で葉酸も多く含まれています。切るだけで食べられ、調理の手間もかかりません。食欲がわかないときは、レモン汁を利用して酸味を効かせるとよいでしょう。