コラム

卵子を老化させないために!妊活を意識したら摂りたい酸化ストレスから守る栄養素 ビタミンC・ビタミンE

公開日:2022年4月6日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

酸化ストレスという言葉を聞いたことがありますか?赤ちゃんが欲しいと思っている方に、まず知っていただきたいキーワードです。酸化ストレスとは一体何でしょうか?今回のテーマは、酸化ストレスから赤ちゃんのもとになる卵子を守るための栄養素、『ビタミンCとビタミンE』についてのお話です。

酸化ストレスとは?妊活にも影響があるの?

酸化ストレスとは、「酸化反応により引き起こされる生体にとって有害な作用」と定義されています。私たち人間は栄養素を、食べ物を食べることにより体の中へ取り込みます。その取り込んだ栄養素を利用して、体を動かすためのエネルギーを作り出します。この体を動かすためのエネルギーを作り出す時に、燃料として栄養素を体の中でメラメラと燃やします。私たちの体の中で、必要な栄養素を燃やすと出てくるものがあります。これが活性酸素です。
活性酸素は本来、体の中で生まれて体の中で除去されるのですが、あまりに過剰に生まれると除去する作業が追いつきません。この除去できずに活性酸素が余ってしまった状態が、いわゆる『酸化ストレス』と呼ばれるものです。そしてこの酸化ストレスは、私たちの体を傷つけます。
現代は美容医療の技術が発達し、見た目を若く保つことは昔に比べてたやすくなりました。メイクやヘアスタイルなどによっても若く見せることはいつでも可能です。しかし、生き物としての年齢は変わらず、年齢を重ねるほど体自身の老化は進みます。この老化は、赤ちゃんのもととなる卵子でも起きます。子宮の中の卵子は直接目で見ることができないため、実感することが難しいかもしれませんが、卵子の老化は結果として、『妊娠できる、赤ちゃんが育つ確率』の低下につながってしまうのです。

卵子を酸化ストレスから守る!酸化ストレスに摂りたい栄養素

体の中で作られて除去できずに余った活性酸素を、除去できる食べ物があります。それは酸化に対抗する力のあるもの、いわゆる『抗酸化力が強い』栄養素をしっかりと摂ることです。血液中のビタミンCとビタミンEの濃度が酸化ストレスと関係があり、血液中のビタミンCやビタミンEの量と、酸化ストレスによる老化は相関するという研究結果があります。卵子を老化の原因となる酸化ストレスから守るための栄養素を、積極的に摂っていきましょう!

ビタミンC

ビタミンCは水溶性ビタミンの1種です。厚生労働省が掲げている日本人の食事摂取基準2020年度版より、ビタミンCの推奨量は18〜29歳、30〜49歳の女性で1日当たり100mgです。妊活を意識する場合は、この量は毎日摂りたいですよね。

①ビタミンCが多く含まれる食材とは?

いちご、パプリカ、みかん、ピーマン、じゃがいもなど、野菜や果物に多く含まれます。今回はその中でも、いちご、パプリカ、じゃがいもを詳しく説明します。

■いちご
いちごはやわらかく水分が多いので傷みやすいですが、ヘタやすでに傷みかけている部分を取り除くと比較的持ちます。潰してジップロックなどに入れて空気が入らないようにすれば、冷凍でも保存できます。

■パプリカ
本来パプリカの旬は夏ですが、最近では輸入品などもあり、年中スーパーで見かけます。種をのぞいて輪切りもしくは細切りにして、ジップロックなどに入れて冷凍させておくと、炒め物やスープにすぐ使うことができて便利です。

■じゃがいも
じゃがいもは年中スーパーで買うことができます。最近ではコンビニで、新鮮な皮つきのじゃがいもが売られていることもあります。それほど身近で手に入れやすい食材な上に、デンプンが包まれているため比較的熱に強く、加熱調理によってもビタミンCが壊れにくく安定しているのが特徴です。

②ビタミンCの推奨量(1日100mg)を摂るためには、どれくらい食べれば良いの?

•いちご 5粒(約150g)
•パプリカ 1/2個(約60g)
•じゃがいも 中サイズ2〜3個(約350g)

③ビタミンCを摂るときの注意

ビタミンCは水溶性ビタミンです。水に溶けやすく、体に貯めることができない性質があります。一番良いのは生でそのまま食べる事ですが、スープや味噌汁などに入れて食べると、煮汁に溶け出したビタミンCをしっかり摂ることができるのでおすすめです。また、野菜や果物をたくさん入れて、スムージーとして飲んでもおいしいですよね。数時間で尿として体外へ出て行ってしまうため、一度にたくさんまとめてビタミンCが含まれる食べ物を摂るのではなく、朝・昼・夜と3回に分けて摂っていただくことをおすすめします。

ビタミンE

ビタミンEは脂溶性ビタミンの1種です。厚生労働省が掲げている日本人の食事摂取基準2020年度版より、ビタミンEの目安量は18〜29歳の女性で1日あたり5mg、30〜49歳の女性で1日当たり5.5mgです。妊活を意識する場合は、この量は毎日摂りたいですよね。
ただし、ビタミンEは脂溶性のビタミンで体に貯蔵するので、過剰に摂取することはおすすめできません。耐容上限量が設定されており、18〜29歳の女性で1日あたり650mg、30〜49歳の女性で1日当たり700mgです。これ以上は摂らないように気をつけましょう。

①ビタミンEが多く含まれる食材

ナッツ類をはじめとした様々な食材に含まれています。今回は、アーモンド、かぼちゃ、うなぎを詳しく説明します。

■アーモンド
最近はナッツがコンビニやスーパーなどでも多く販売されているため、手に入りやすく間食におすすめです。砕いてサラダのトッピングにしても良いですよね。油分が多くカロリーオーバーになることもあるため、たくさん食べすぎないようにしてくださいね。

■かぼちゃ
かぼちゃには旬が2回あり、夏と秋〜冬です。かぼちゃはサラダやスープ、プリンなどご飯からスイーツまで幅広く活用できますし、旬以外でも冷凍で販売されているので年中活用しやすいのが良いですよね。

■うなぎ
うなぎは栄養素が豊富な魚として有名ですが、ビタミンEの含有量も多いのが嬉しいですよね。たれをかけすぎると塩分が過剰になるので、むくみが気になる方は気をつけてください。

②具体的にどれくらい摂れば良いの?

・アーモンド 15粒(約15g)
・かぼちゃ 1/12個(約110g)
・うなぎ 蒲焼1/2切(約70g)

③ビタミンEを摂るときの注意

ビタミンEは脂溶性ビタミンです。脂溶性ビタミンは体に貯蔵することができます。脂溶性ビタミンは油と一緒に食べると吸収率が上がるため、炒め物や揚げ物などの調理法をおすすめします。もし生で食べる場合はオリーブオイルを垂らすなど、油と一緒に摂れるような方法がおすすめです。体に貯蔵できる分、過剰摂取には注意したい栄養素なので、先述の耐用上限量を超えないように摂取してください。

 

大切な赤ちゃんのもととなる卵子を老化させないために、積極的に摂りたい栄養素ビタミンC、ビタミンEをご紹介しましたがいかがでしたか?目に見えない卵子なので、目に見える肌や髪などとは違いなかなか老化を意識しづらいですが、妊活を意識し始めたらすぐにでも酸化ストレスを減らせるように抗酸化を意識していただきたいです。
なかなか食事で全てを摂るのは難しいので、妊活に向けてきちんと必要な栄養が摂れているか不安になったら、食事と併用してサプリメントを取り入れてみるのもおすすめです。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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