コラム

産後ママのお悩みを解決!春の肌トラブルの予防法は?

公開日:2022年5月4日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

産後は生活が一変します。赤ちゃん優先の生活の中、自分のことは後回しに。その結果、気づいたら肌のあちこちにトラブルが…という方は多いのではないでしょうか?1年のうち、特に3~5月は肌が不安定になりやすい季節です。今回は、肌トラブルの要因・食事や春のスキンケアで気をつけることについてお伝えしていきます。

産後の肌トラブルの原因は?

産後にシミ、肌荒れ、乾燥など、肌トラブルに悩む方は多いです。そもそも産後の肌トラブルはなぜ起こるのでしょうか?

①ホルモンバランスの乱れ

出産後の肌荒れの原因の多くは、ホルモンバランスの変化によるものです。妊娠中はエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)など、女性ホルモンが増加します。エストロゲンはコラーゲンやヒアルロン酸・セラミドなどの生成を促進させる働きがあり、肌のうるおいやハリを高める働きがあります。ターンオーバーのリズムを整える作用もあるので、女性にとってうれしいホルモンとも言えるでしょう。妊娠中、肌の調子が良くなった、と実感される方もいますが、これはエストロゲンが増加していることが要因なのです。一方で、プロゲステロンは皮脂の分泌を促進させ、ニキビをできやすくします。妊娠初期や産後にニキビができやすくなる、という方も一定数いるのは、この影響によるものと考えられます。

②ストレス

産後、急激なホルモンバランスの変化や生活環境の変化、さらに子育てによる寝不足などの要因が重なり、ストレスを抱えやすくなります。ストレスによって自律神経が乱れると肌のバリア機能が低下し、肌荒れや乾燥、吹き出物ができやすくなります。

③睡眠不足

人間の体は寝ているうちに「成長ホルモン」を分泌します。この成長ホルモンが皮膚再生を促進し、肌の健康的な状態を保つのですが、睡眠不足により成長ホルモンの分泌量が少なくなることで、肌トラブルを起こしやすくなります。

④食生活の乱れ

糖質・脂質を必要以上に摂取することで、肌トラブルが起きやすくなります。健康的な肌を作るのに必要なビタミンを消費してしまうことや、血行が悪くなり、老廃物をため込んでしまうためです。産後は時間がなく、手軽に食べられるおにぎりやパンなど炭水化物メインの食事で済ませがちですが、可能な範囲で食事バランスを考えることが、肌トラブルを防ぐためにも重要です。

⑤便秘

産後、便秘に悩む女性も多くいらっしゃるでしょう。ホルモンバランスの影響や、運動不足・水分や食物繊維の不足などが原因としてあげられます。便が腸内に長く留まることで、悪玉菌が増え、それが肌荒れの原因になると考えられています。

産後ママが気を付けたい、春の肌トラブルの要因と対策は?

春は肌トラブルになる要因が多く、いつもよりデリケートな肌になっている産後ママは、特に注意したい季節です。
まず要因となるのが、乾燥です。乾燥のピークは冬の季節とはいえ、春もまだまだ空気が乾燥している季節です。冬に比べて気温が高いため、水分が失われやすく、冬と同じくらい乾燥しやすいのです。
次に気温差です。一日を通しても、日中は汗ばむ暑さだったのにも関わらず、夜は冷え込むこともあります。大きな気温の変化に身体がついていけず、その影響がお肌にも表れてしまうのです。
また、花粉や黄砂などの大気の汚れによる外部からの刺激も、春の肌トラブルの要因の一つです。更に、ここから紫外線が強くなってくる季節でもあるので、紫外線対策も十分にする必要があります。

保湿が不十分だと、お肌に本来備わっているバリア機能が崩れてしまいます。
バリア機能が崩れると肌のターンオーバーの周期が短くなり、十分なバリア機能を持たない未熟な細胞が角層にさらされて、さらなる肌荒れを引き起こしてしまうのです。
そのため、毎日のスキンケアが重要となってきます。産後はとにかく忙しくて、自分のことに時間と手間をかけることが難しいですが、特にこの春の季節は保湿が大切、ということを頭に入れておくと良いですね。

乾燥の季節に肌のために摂りたい栄養素

1.美肌づくりに欠かせないビタミンACE

13種類のビタミンの中でもビタミンA・C・Eの3種類は、ビタミンエース(ACE)と呼ばれる美肌づくりに欠かせない栄養素です。このビタミンエースには、体の老化を進める「活性酸素」の働きを抑える抗酸化作用があります。

ビタミンA:肌の状態を正常に保つ
多く含まれる食品…レバー・鰻など

ビタミンC:肌のハリやうるおいを保ち、シミやシワを予防する
多く含まれる食品…いちご・パプリカなど

ビタミンE:血流を促し、細胞の老化を防ぐ
多く含まれる食品…ナッツ・アボカドなど

2.乾燥肌が特に気になる人におすすめコラーゲン

一昔前までは、コラーゲンを食品から摂り入れても体の中で分解されてしまい、肌に届くわけではないため効果は期待できない、という考えが主流でした。しかし、さまざまな研究の結果、食品などに含まれるコラーゲンは消化によって一度アミノ酸に分解され、肌のコラーゲンの網の目構造を保つことに役立ったり、肌の若々しさを保つ美容成分を作り出している、細胞の働きを助けたりすることがわかってきています。

動物性食品…豚足・牛すじ・鶏の手羽元・豚バラ肉など
海洋性食品…鰻・えび・鮭・ぶり・いかなど
また、ゼラチン入りのお菓子などにも含まれます

 

気温の変化や乾燥などにより、肌トラブルが起こりやすいこの季節。産後のホルモンバランスの乱れやストレスも合わさり、肌に関する悩みが増える時期とも言えるでしょう。保湿や紫外線対策・基本のスキンケアすらも、産後の忙しい時期は行う時間が確保できないことも多いかもしれませんが、できる範囲でのケアとバランスのとれた食事を心がけましょう。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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