コラム

痩せすぎ&太りすぎNG!妊活中に目指したい理想体型とは?

公開日:2021年11月24日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

妊娠中は体重管理に気を付けなくてはいけないと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?実は妊娠中だけではなく、妊娠しやすいカラダづくりや、健やかな赤ちゃんをお腹で育てて産むためには、妊活中からの体重コントロールが重要です。まずはご自身の今の体の状態を知り、自分のステージに合った体づくりを始めましょう。

<目次>
1. 妊娠しやすい体重を知りましょう
2. 適正体重のあなたへ(BMI:20~24)
3. 痩せすぎのあなたへ(BMI:18.5以下)
4. 太りすぎのあなたへ(BMI:25以上)

1. 妊娠しやすい体重を知りましょう

まずはご自身の現在の体について知りましょう。痩せすぎたり太りすぎたりすると、どちらも排卵障害が起こる事で生理周期が不規則になる可能性があり、不妊の原因となってしまう場合があります。痩せすぎでも太りすぎでもない「妊娠しやすい体重」はBMIを計算することで知ることができます。

■BMI計算方法
BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
例)身長160cm・体重54kgの方の場合、BMIは54÷1.6÷1.6=21.09

日本肥満学会では、BMIが25以上の場合を「肥満」、18.5以下の場合を「低体重」、一般的に健康的で病気になりにくい体重がBMI22とされています。妊娠しやすいBMIは20~24(BMI22から前後2程度)とされており、これよりも極端に少ない数値、あるいは多い数値の場合には不妊のリスクが考えられます。体重をずっと測っていない…、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?この機会に体重を測り、BMIを計算してみましょう。今の体重を知り、妊娠しやすい体づくりを行うことは、妊娠のためにとても大切なことなのです。
では、ここからは現在のあなたのBMIと照らし合わせて、何を改善していけば良いのか見ていきましょう。

2. 適正体重のあなたへ(BMI:20~24)

適正体重の数値だった方は、体脂肪率も測ってみましょう。体脂肪率は「20~25%」が理想です。ただしBMIが適正でも、体脂肪率の数字によっては隠れ肥満の可能性もありますのでご注意ください。バランスの良い食事を摂り、筋肉を鍛えることで、成長ホルモンの分泌が高くなり、性機能も高くなるという研究結果もあります。妊娠してからも順調な出産やその後の子育てのためにも筋肉は必要なので、今から筋肉を鍛えるトレーニングを意識してみましょう。

3. 痩せすぎのあなたへ(BMI:18.5以下)

多くの女性はモデルのようにすらっとしたスリムな体に憧れてしまいますよね。日本の妊娠適齢期世代の女性は『やせ型』が多く、BMIも18.5以下の方が多い年代でもあります。前述した通り、妊娠するために推奨されるBMIは20~24ですが、痩せすぎは不妊と密接に関わっており、十分量のエストロゲン産生が脂肪細胞から得られず、生理周期が不規則になり、排卵障害が起こる可能性もあります。また、妊娠してからも痩せすぎの状態が続くと、低出生体重児になるリスクも高まってしまいます。もし、ダイエット中の方がいらっしゃいましたら、今はダイエットをお休みして体重を適正体重まで増やすことを意識しましょう。

痩せすぎている体は、栄養失調になっている状態です。栄養が偏っていると、自分ではたくさん食べていると思っていても体重は増えません。まずは基本的なバランスの良い食事を心がけてくださいね。バランスの良い食事は、農林水産省が公開している『食事バランスガイド』を参照してください。主食・副菜・主菜・乳製品・果物の正しい量やバランスを知ることができます。一回の食事の量を急に増やすのは難しいので、おやつの時間にバナナやおにぎり、ナチュラルチーズやプロテインなどを摂り、1日の食事を4~5回にしてみましょう。痩せている方は、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などのタンパク質が足りていない傾向にあるので、特に意識しましょう。
「太るのは嫌!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ただ食べて太るだけではなく、筋肉量を増やすことを意識した筋肉トレーニングも併せて行うことで、見た目をキープしながら体重を増やすことができ、妊娠しやすい体に近づけることができます。健康的に太ることができれば、疲れにくくなったり、風邪をひきにくくなったり、嬉しいこと満載です。少しずつ始めてみましょう。

4. 太りすぎのあなたへ(BMI:25以上)

妊活をきっかけにダイエットを始めてみませんか。太っていると、月経不順や排卵障害が起こる可能性があり、標準的な体型の方と比較して、肥満の方は妊娠しづらいという報告があります。また妊娠中も、流産や早産、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などのさまざまなリスクが上がってしまう可能性もあります。妊娠中はホルモンの関係でダイエットは難しいので、基本的に妊娠前のダイエットをおすすめします。

肥満の方は食べすぎの傾向があるので、まずは食事量を見直して体重計に毎日乗るクセをつけることから始めてみましょう。だからと言って厳しい食事制限や、激しい運動は排卵が止まってしまう恐れがあり、妊活に逆効果となってしまうので、無理はせず、間食をやめて3食をしっかり摂り、適度な運動も取り入れたダイエットを行いましょう。女性ホルモンは脂質を材料としているので、3食の食事は脂質も糖質も適度にバランスよく摂ることを心がけてください。
妊娠前に正しい生活習慣を身に付けておくと、妊娠中、出産後も役立ちます。妊娠中は毎日体重を測ることも大切なので、今から習慣にしていきましょう。

肥満体型や痩せすぎ体型を解消するために、焦って過度なダイエットや暴飲暴食などをしてしまうのは危険です。無理をしてストレスを溜めることはさらに不妊の原因につながってしまいますので、まずは今の生活を見直せるところから少しずつ始めてみましょう。
体に無理なく、食事も運動も楽しみながら、妊娠しやすい体づくりを心がけてくださいね。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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