コラム

GABAを取り入れて妊活ストレスとうまく付き合いましょう

公開日:2022年4月6日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

妊娠を希望する場合はリラックスして過ごすことが大切。ストレスは妊活中に大敵。とたびたび言われます。
適度なストレスは健康的な生活を送る上では必要ですが、強いストレスに長期間晒されると身体面、精神面の両方に悪影響をもたらします。現代社会では誰もがストレスを感じやすく、簡単にストレスの原因となるものを全て排除するということは難しいでしょう。無理に無くそうとするのではなく、ストレスとうまく付き合い、ストレス自体を感じにくくする、受けてしまったストレスを緩和することを意識してみてはいかがでしょうか?
今回はストレス対策の食事について解説します。

ストレスは自律神経が関係する?

ストレスを受けやすい現代社会においてストレスに関する研究は進み、ストレスケアが注目されるようになりました。しかし、自律神経が関係していることを知らない方も多いのではないでしょうか。自律神経は交感神経と副交感神経の2つに分けられ、交感神経は活動的に、副交感神経は安静的に働き、反対の作用を持ちながら身体のあらゆる部分の機能を調節しています。慢性的な睡眠不足やバランスの偏った食生活、昼夜逆転の生活といった不規則な生活習慣など強いストレスがかかり続けている状態では、交感神経が強まる事でこのバランスが崩れ、これが頭痛、めまい、やる気がなくなってしまう、など身体の不調となって現れてしまいます。なかなか眠れない、という方も交感神経が働いて身体や脳が活動的になっていていることが原因かもしれません。そうとはわかっていても、現代では妊活中でも仕事を続ける方が多く、このストレスとうまく付き合っていく必要があります。

GABAとストレスの関係

GABAとは?

GABAはギャバと読みます。正式名はγ-アミノ酪酸というアミノ酸の一種です。私たち人間を含む哺乳動物の脳や脊髄に多く分布しており、中枢神経系で抑制性の神経伝達物質として作用していることがわかっています。自律神経は心拍数や血圧などに左右するもので、私たち人間と切っても切り離せない機能と関係する神経であり、これらの機能がストレスにより低下すること、そして、GABAは神経伝達物質として作用するアミノ酸の1つであることがわかっています。そのため、GABAを食事から摂取することで神経伝達に作用して、脳でストレスを感じにくくする働きや、受けてしまったストレスの緩和をする働きが期待できると言えます。
GABAはストレス緩和のほかにも、血圧の改善、疲労度の軽減、睡眠の質の改善、肌の弾力性の改善、認知機能の改善など嬉しい効果がたくさんあります。

GABAを効率良く摂りましょう

GABAが含まれる食材

もっとも有名なのは発芽玄米です。玄米を適度な温度で発芽させることで、劇的にGABAの含有量が増えると言われていますが、自分で発芽させるには時間も労力もかかるため、玄米を買うときは発芽した状態の“発芽玄米”を選んでみてください。最近ではコンビニでも発芽玄米を使用したおにぎりが売られていたり、常備しておけるタイプのパック入りの発芽玄米などが、インターネット上のショップやコンビニで購入可能で比較的簡単に手に入るようになりました。
他にGABAが多く含まれていると言われているのは、チョコレート、味噌や漬け物などの発酵食品、野菜ではトマトやじゃがいもなどです。もともとチョコレートにはGABAが含まれていますが、さらに添加したチョコレートもコンビニやスーパーなどで売られています。
例えばじゃがいもの味噌汁と発芽玄米ご飯を漬け物と一緒に食べて、おやつにはチョコレートを取り入れるなどしていただくとGABAがしっかりと摂れます。

食べ方のコツ

GABAを摂取した時の持続時間は約2時間と言われています。もし強いストレスを受けていて、なかなか夜にぐっすり眠れないといった場合は、就寝時間の1時間前にGABAの含まれる食材を食べることをおすすめします。
一方で、これからストレスを感じる場面に向かう場合は、出かける1時間前に食べておくことで脳内をリラックスさせておくことができます。
GABAの持続時間を考えながら、必要な場面に応じてGABAをしっかりと摂れるようにしていただくと、ストレスに強い脳と身体が出来上がります。

 

妊活中は、普段は気にならない小さなことでも心配になったり落ち込んだり、さまざまな悩みを抱えやすくストレスを特に感じやすい時期です。必要以上の情報が毎日溢れているため、一昔前とは違った現代的なストレスが多いのが現状です。食事でGABAを取り入れて、ストレスと上手に付き合って行きましょう。

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この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

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