コラム

妊活に欠かせないビタミンE!おすすめの食材と食べ方のポイント

公開日:2022年1月11日

記事監修:管理栄養士 松尾和美

妊活中に摂ると良い栄養素はたくさんありますが、そのうちの1つである『ビタミンE』も、実は妊活中には欠かせない栄養素です。今回はビタミンEの体内での働き、欠乏することによるリスク、ビタミンEが多く含まれる食材、ビタミンEをしっかりと吸収するための食べ方のポイントなどを、管理栄養士が解説します。

ビタミンEとは?体内での働きとは?

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、α-トコフェロールとも呼ばれています。ビタミンEには強い抗酸化性作用があり、酸化ストレスから私たちを守ってくれます。そのためアンチエイジングの美容にうれしいビタミンとして、とても有名です。それだけではなく、妊娠や貧血予防に関わるビタミンでもあります。日本人の食事摂取基準2020版より、摂取する目安量として18~29歳の女性では1日に5.0mg、30~49歳の女性では1日5.5mgと定められています。

ビタミンEが不足したらどうなる?

ビタミンEを使った動物実験をしたところ、ビタミンEを与えず欠乏した状態の動物では、不妊や溶血性貧血、腎障害、脳軟化症などの症状が見られたという研究結果もあります。このことからビタミンEは妊娠に関与することが分かり、妊娠を考えている女性の皆さんには是非摂ってほしい栄養素だということが言えますね。溶血性貧血とは赤血球を壊してしまう貧血のことで、貧血が気になる方は鉄分ばかり意識しがちですが、ビタミンE欠乏がこの溶血性貧血の原因にもなることがわかっているため、欠かせない栄養素と言えます。抗酸化力が強いので、ストレスが多い方や紫外線をよく浴びる方、美容が気になる方にも必要な栄養素です。

ビタミンEに過剰症の心配はあるの?

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種です。一般的に水溶性ビタミンは体に貯蔵できないビタミンと呼ばれるのに対して、脂溶性ビタミンは体に貯蔵されるため、過剰に摂りすぎると過剰症のおそれがあると思われています。ビタミンEの過剰症としては骨粗しょう症です。ですが、通常の食品で摂取する場合は過剰症の心配はありません。サプリメントなど濃縮されたものから摂取する場合は食材そのものからビタミンEを摂取する場合とやや異なるので、飲み方を守っていただくことが大切だと言えます。日本人の食事摂取基準2020版では耐用上限量が設定されています。18~29歳の女性では1日650mgまで、30~49歳の女性では1日700mgまでです。この量を超えないようにしていただければ、過剰症の心配はないと言えます。
過剰症とはまた異なりますが、薬との飲み合わせで注意が必要な場面があります。ワーファリンなどの抗凝血剤や抗血小板の薬を飲んでいる方は、ビタミンEを摂取すると出血リスクが高まる可能性があります。このような薬を飲んでいる方がビタミンEを意識して摂取する場合は、予めかかりつけ医に相談していただくことをおすすめします。

ビタミンEを多く含む食材とは?

ビタミンEは果物、野菜、ナッツ、魚介類やオイルなど、幅広い食品に含まれます。ナッツの中ではアーモンドに最も多く含まれており、その他に落花生やぎんなんなどにも含まれています。オイルではヒマワリ油やオリーブ油などにも多く、大さじ1杯程度にそれぞれ39mg、7.4mg含まれます。果物ではアボカドに、野菜ではかぼちゃに、魚介類ではうなぎ、ぶりなどにも多く含まれます。アーモンドや落花生は、おやつ代わりに食べていただくと手軽にビタミンEが摂れますし、調理油をヒマワリ油にする、サラダにオリーブオイルをかけるなどしていただくと、毎日の食事の中でビタミンEが摂りやすいかと思います。
ビタミンEのような脂溶性ビタミンは、油と一緒に食べることで吸収率が上がります。そこで、ぶりは油を少量敷いて焼いて食べる、かぼちゃは煮てつぶしてバターや牛乳を混ぜてポタージュにする、アボカドはオリーブ油を使用したアヒージョの具材にする、オイルのドレッシングをかけて食べるなど、油を使用した調理法を意識して食べていただくことをおすすめします。

男性にもビタミンEは必要!

妊活中の女性にはもちろんのことですが、男性にも一緒にビタミンEを摂ってもらうことをおすすめします。ある実験の報告で、不妊症の男性にビタミンEを投与した結果、精子の質が高まったというものがあります。男性の不妊症の原因の1つとして、精子の酸化ストレスによる老化もあるため、酸化ストレスを減らすためにもビタミンEの摂取をおすすめします。

 

ビタミンEは抗酸化力が強く、老化防止に良い美容向きのビタミンのイメージが強いのですが、実は欠乏することが不妊に繋がることが分かってきているので、妊娠を意識した夫婦には摂っていただきたい栄養素の1つであるというお話をさせていただきました。せっかく食べるならば吸収率が上がる調理法を意識しつつ、日常の食生活で無理なく摂れるようにしていただくと良いかと思います。食品から摂りきれない場合はサプリメントをうまく活用して、無理なく妊活ライフを送ってください。

この記事の監修者:松尾和美

保有資格

・管理栄養士
・野菜ソムリエ
・美肌食アドバイザー
・栄養療法ダイエットアドバイザー
・ベジフルビューティーアドバイザー
・ファスティングマイスター
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者

一覧へ戻る